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【図解】コレ2枚でわかる機械学習にできること

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機械学習にできることを大別すれば、「可視化」、「分類」、「予測」、「認識」、「生成」に分けられます。

可視化:大量のデータ相互の関連性を見つけ出し、その組合せを人間が感覚的に理解できるようにすることです。例えば、次のようなことです。

  • 性別や年齢、地域などにより、特定の疾病がどのように分布するかを地図上に表示する。
  • 遺伝子の配列や変異の傾向から、病原性の有無や強さの傾向を分かりやすいチャートで表示する。
  • 直接計測できない高温の溶鉱炉の内部の温度分布や状態を、外部センサーから取得した様々なデータを使って、溶鉱炉の内部をイラストで表示する。

分類:人間には判別できない類似傾向を見つけ出し、グループ化して区別することです。例えば、次のようなことです。

  • 店舗の監視カメラの映像データから、顧客ごとの購買傾向や趣味嗜好などを分類する。
  • 製品の画像データから、良品と不良品を判別する。
  • 膨大な電子メールのやり取りから、コンプライアンスに反するメールのやり取りを見つけ出す。

予測:過去のデータの傾向から、将来どうなる可能性があるのかを予測することです。例えば、次のようなことです。

  • 日照量、気温、湿度などの気象データから、水、肥料などの最適な量やタイミングを教える。
  • 過去の犯罪データから、犯罪の発生場所や時間、犯罪の内容を予測する。
  • 膨大な過去の実験データから、新たな実験でどのような結果が得られるかを予測する。

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認識:画像や言語、音声などの対象を、特徴によって識別し、分類・意味付けをおこなうことです。例えば、次のようなことです。

  • 画像に写った顔の特徴から、本人であることを確認する。
  • 写真や動画に写っているものが、動物、人間、自動車、自転車であるとかわ判別し、防犯カメラに写った人物から個人を特定する。
  • 天体写真に写っている膨大な天体の中から、未知の惑星やブラックホールの特徴を持つ天体の候補を見つけ出す。

生成:画像や文章、動画や音楽などの膨大なデータから特徴を抽出し、指示にしたがってコンテンツを生成することです。例えば、次のようなことです。

  • 文章で説明された指示文(プロンプト)を解釈し、それにふさわしいイラストを描いてくれる。
  • プログラミング作業で、「何をしたいか」を文章で指示すれば、仕様書を書き、プログラム・コードを生成し、テストしてバグを取り除き、ビルド(実行可能なファイルへの変換)してくれる。
  • 表計算ソフトで描きたいグラフのイメージや目的を説明し、対象となるデータを指定すれば、そのグラフを書いてくれる。

このようなことは、かつては、人間にしかできなかった知的作業でした。機械学習は、この知的作業を徐々に置き換え、できる範囲を拡げてきました。このような機械学習の機能を組み入れたアプリケーションやサービスを、私たちは「AI」と呼ぶことも少なくありません。

そんな機械学習の機能を組み込んだ機器やソフトウェア、あるいは、ネット・サービスが、いまや広く使われています。これらは、「AIを搭載した〜」や「AI〜」と言われることもありますが、ユーザーからは、どこでどのように使われているかが分からないまま、知らないうちに使っていることも増えてきました。

それほど、「機械学習」や「AI」は、私たちの日常に広く浸透しているとも言えるでしょう。

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今年で8年目を迎える恒例の"新入社員のための「1日研修/1万円」"の募集を始めました。

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社会人として必要なITの常識を学び、ITに関わることのやり甲斐を考える

ChatGPTや生成AIの登場でビジネスの前提が大きく変わってしまいました。DXもまた再定義を余儀なくされています。アジャイル開発はもはや前提となりました。しかし、ChatGPTに代表される生成AIが何か、何ができるのかも知らず、DXとデジタル化を区別できず、なぜアジャイル開発なのかがわからないままに、現場に放り出されてしまえば、自信を無くしてしまいます。

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これからの営業の役割や仕事の進め方を学び、磨くべきスキルを考える

ChatGPTの登場により、ビジネス環境が大きく変わってしまいました。もはや、お客様からの要望や期待に応えて、迅速に対応するだけでは、営業は務まりません。お客様の良き相談相手、あるいは教師となって、お客様の要望や期待を引き出すことが、これからの営業には求められています。

AIやテクノロジーに任せるべきことはしっかりと任せ、人間の営業として何をすべきか、そのためにいかなる知識やスキルを身につけるべきなのか。そんな、これからの営業の基本を学びます。また、営業という仕事のやり甲斐や醍醐味についても、考えてもらえる機会を提供致します。

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