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【図解】コレ1枚でわかるデジタル活用の2つのベクトル

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デジタル化とDXの関係を改めて整理すると次のようになるでしょう。

デジタル化:デジタイゼーションとは道具を変えること

手段をアナログからデジタルに置き換えることで、既存事業の改善/ビジネス・プロセスの効率化を目指す。

  • 紙の書類や捺印を伴う事務処理を電子ワークフローに変える
  • コミュニケーションの手段を会議や口伝から、社内SNSに移行する
  • 働き方を出社絶対から、リモートを許容するハイブリッドにする など

デジタル化:デジタライゼーションとは事業を変えること

新規事業の開発/新たなビジネス・モデルの創出し、デジタル社会に最適化された新しい事業を作ることを目指す。

  • デジタルを活かした事業を創出する
  • 既存の収益モデルとは異なる事業を作る
  • 新領域の事業 など

デジタル・トランスフォーメーション/DXとは人間を変えること

戦略・パーパスの再定義/従業員の思考や行動様式の変革をすすめ、デジタル社会に適応するために会社を作り変えることを目指す。

  • パーパスや事業目的を見直し再定義する
  • 組織や意思決定の仕方を変更する
  • 業績管理基準や雇用制度 など

これらを「道具の活用度」と「文化の成熟度」を基準に整理すると、このチャートのような配置になります。

デジタイゼーション:既存の業務をアナログなやり方からデジタルに置き換えることに留まり、デジタルの価値を十分に引き出しているとは言えません。もちろん、効率化や生産性を向上させることはできますが、既存の業務のやり方を根本的に変えることには至らず、その成果は限定的です。「道具の活用度」と「文化の成熟度」のいずれにおいても、限定的な段階に留まっています。

デジタライゼーション:お客様との関係や収益のあげ方をデジタル前提に新しく作り変えることを目指します。対面や紙の媒体から、モバイルやWebなどを介した集客や行動データを活かしたマーケティングやプロモーション、収益構造を売りきりではなくサブスクリプションに変えるなど、ビジネス・モデルを大きく変えて、アプローチできる顧客範囲の拡大や継続的な顧客関係の維持、新たな市場開拓などを実現しようとするものです。そのためには、新たな技術の活用や使い方を模索して、新規性を打ち出し、生産性を高めて、魅力とコストパフォーマンスを向上させなくてはなりません。

道具としての活用度を高めなくてはなりませんし、デジタル前提でビジネスを考え、仕組みを作る行動様式が必要となり、文化としての成熟度も高まります。

デジタル・トランスフォーメーション/DX:頑張ってデジタイゼーションとデジタライゼーションに取り組むのではなく、日常的な活動として、当たり前にできる企業の文化や風土になることです。

DXとは、上記2つのデジタル化に取り組んだ結果と言えるでしょう。デジタルを日常的に使いこなすこともできない企業が、一足飛びにDXには至りません。それぞれの状況に応じたデジタル化に向き合い、デジタルの「道具の活用度」と「文化の成熟度」を高めた結果としてもたらされる姿が、DXです。

これら段階に明確な境目を設ける必要はありません。並行的に、あるいは、行ったり来たりしながら、徐々に両者を高めていくことであり、そんな取り組みの蓄積が、「DXの実践」となります。

一方で、デジタル・ツールを導入し、「道具の活用度」を高めることを目指した「カタチだけのDX=デジタルを使うことが目的化された取り組み」や、DXという「文化の成熟度」だけを声高に叫び、その一方で新しい技術に躊躇し、技術を外注に依存して、その活用の戦略性や俊敏性が欠如した「外注丸投げDX=技術の進化を軽視した競争優位なき取り組み」も見受けられます。

自分たちの状況を冷静に評価し、現実に即した取り組みを積み上げることが、実効性のある「DXの実践」になることを心得ておく必要があります。

締め切り間近 次期・ITソリューション塾・第45期

ITソリューション塾

2024年2月14日[水]よりの開講いたします。

次期、ITソリューション塾では、臨時補講として「生成AIの実践ノウハウ」をこの分野の第一人者にお願いしました。また、特別補講では、「トヨタのデータ&デジタル戦略の最前線」をド真ん中の当事者に語っていただきます。

ご参加をご検討頂ければ幸いです。

  • SI事業者/ITベンダー企業にお勤めの皆さん
  • ユーザー企業でIT活用やデジタル戦略に関わる皆さん
  • デジタルを武器に事業の改革や新規開発に取り組もうとされている皆さん
  • IT業界以外から、SI事業者/ITベンダー企業に転職された皆さん
  • デジタル人材/DX人材の育成に関わられる皆さん

そんな皆さんには、きっとお役に立つはずです。

詳しくはこちらをご覧下さい。前期・第44期の講義のダイジェスト動画も掲載していますので、よろしければご覧下さい。

  • 期間:2024年2月14日(水)〜最終回4月24日(水) 全10回+特別補講
  • 時間:毎週(水曜日*原則*) 18:30〜20:30 の2時間
  • 方法:オンライン(Zoom)
  • 費用:90,000円(税込み 99,000円)
  • 内容:
    • デジタルがもたらす社会の変化とDXの本質
    • IT利用のあり方を変えるクラウド・コンピューティング
    • これからのビジネス基盤となるIoTと5G
    • 人間との新たな役割分担を模索するAI
    • おさえておきたい注目のテクノロジー
    • 変化に俊敏に対処するための開発と運用
    • アジャイルの実践とアジャイルワーク
    • クラウド/DevOps戦略の実践
    • 経営のためのセキュリティの基礎と本質

神社の杜のワーキング・プレイス 8MATO

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