【図解】コレ1枚でわかるデジタルがリアルを包括する社会
藤井保文氏は、著書「アフターデジタル」のなかで、リアルとデジタルの融合が、起きていることを指摘しています。かつてデジタルは、リアルの利便性を向上させ、コストを削減するための「便利な道具」でした。しかし、もはやリアルとデジタルを分けて考えることが、できなくなっていると述べています。
例えば、旅行をするとき、どこへ行くかをネットで探し、見所や評判のレストラン、評価の高い宿泊先を調べます。格安の宿泊先を探して予約し、航空機やレンタカーの予約もネットで済ませます。そんなデジタルな体験をした後に、リアルな旅行を体験し、そのレビューをSNSや旅行のサイトに書き込みます。
気になる商品があれば、ネットでその特徴や機能、性能を調べ、レビューの記事や動画を見て、オンラインで注文し、リアルな商品を手に入れます。
友人との待ち合わせは、SNSで時間や地図情報を共有し、リアルなおしゃべりや食事を楽しむことや、デリバリー・サービスで出前を頼み、リアルな食事をすることは、もはや特別なことではありません。
このように私たちの日常は、デジタルとリアルが融合し、1つの動線でつながっています。ならば、この一連の体験を魅力的なものにすることが、顧客の満足度を高め、商品やサービスの売上を向上させます。つまり、デジタルとリアルが融合した世界での体験価値/UXを向上させることが、ビジネスの成果に大きな影響を持つようになったのです。
デジタルは、「リアルを支援する便利な道具」から「リアルを包括する仕組み」へと役割をシフトさせました。
この変化に対処するうえで、データの重要性は、ますます高まります。利用者の性別や年齢、生活圏や趣味嗜好といった静的な「属性データ」に留まらず、いま何を体験し、どのように感じ、何をしたいのかというような、リアルタイムな動的な「行動データ」を使って、その時々に最適化された体験価値を提供することが、ビジネスを左右する時代になったのです。例えば、「25歳、独身、女性、趣味は料理と庭いじり」を相手にダイレクト・メールを送るのではなく、「いま、青山界隈でショッピングを楽しむ女性が、気になるバッグを店先で見つけた」タイミングで、その店のクーポン券をスマホに届けるという対応です。
デジタルがリアルを包括する社会に適応するとは、こんな常識が、前提です。
募集開始 次期・ITソリューション塾・第45期 を2024年2月14日[水]よりの開講いたします。
次期、ITソリューション塾では、臨時補講として「生成AIの実践ノウハウ」をこの分野の第一人者にお願いしました。また、特別補講では、「トヨタのデータ&デジタル戦略の最前線」をド真ん中の当事者に語っていただきます。
ご参加をご検討頂ければ幸いです。
- SI事業者/ITベンダー企業にお勤めの皆さん
- ユーザー企業でIT活用やデジタル戦略に関わる皆さん
- デジタルを武器に事業の改革や新規開発に取り組もうとされている皆さん
- IT業界以外から、SI事業者/ITベンダー企業に転職された皆さん
- デジタル人材/DX人材の育成に関わられる皆さん
そんな皆さんには、きっとお役に立つはずです。
詳しくはこちらをご覧下さい。前期・第44期の講義のダイジェスト動画も掲載していますので、よろしければご覧下さい。
- 期間:2024年2月14日(水)〜最終回4月24日(水) 全10回+特別補講
- 時間:毎週(水曜日*原則*) 18:30〜20:30 の2時間
- 方法:オンライン(Zoom)
- 費用:90,000円(税込み 99,000円)
- 内容:
- デジタルがもたらす社会の変化とDXの本質
- IT利用のあり方を変えるクラウド・コンピューティング
- これからのビジネス基盤となるIoTと5G
- 人間との新たな役割分担を模索するAI
- おさえておきたい注目のテクノロジー
- 変化に俊敏に対処するための開発と運用
- アジャイルの実践とアジャイルワーク
- クラウド/DevOps戦略の実践
- 経営のためのセキュリティの基礎と本質