ハッとして、ボーッとできる そんな仕事場を作りたい
森はとても賑やかです。木々のこすれる音、鳥の鳴き声、風の冷たさなどに、ハッとして、思考が中断されてしまいます。視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚の五感が、自然と同調して、ただようように、なめらかにつながり、気がつけばボーッとさせられ、脳は休息の時間を得るのです。そんなときこそ、いままでつながらなかった知識の断片が、スッとつながり、新たな気付きを与えてくれます。
神社の杜のワーキング・プレイス8MATO(やまと)は、そんな時間と空間を提供する施設です。
8MATOの位置する八ヶ岳南麓には、観光のための施設は沢山あります。しかし、そこで仕事をするには、通信環境は貧弱で、機材設備も不十分だとの声を多くの方から聞きました。そこで、8MATOでは、設計の段階から仕事をすること前提にいろいろと知恵を絞り、作り込んできました。
3000坪の森全体をカバーするWiFi6と高速インターネット、自由に使える大型ディスプレイとホワイトボード、聞かれたくない話をするためのテレワークブース、プリンターや電源、ケーブルやアダブター、文房具など、仕事に不便を感じることはありません。
最近、ワーケ―ション(Workcation)という言葉を目にする機会が増えました。国土交通省・観光庁のホームページには、次のような説明が、掲載されています。
「Work(仕事)とVacation(休暇)を組み合わせた造語。テレワーク等を活用し、普段の職場や自宅とは異なる場所で仕事をしつつ、自分の時間も過ごすことです。余暇主体と仕事主体の2つのパターンがあります。」
8MATOは「仕事主体」の施設と言えるかもしれません。ただ、仕事についての解釈は、少し柔軟です。資料を作る、オンライン会議をするといった既存の仕事だけではなく、読書をする、仲間と語らう、思索にふける、学びの機会に参加するなど、使う人次第で「仕事」の定義は変わってもいいように思っています。
「Work(仕事)して、Action(活動)に繋げる」
そんなクリエイティブな場所でありたいと思っています。
そんな8MATO のある高台の森は、「八雲神社」に隣接し、あたかも敷地の一角に神社があるようなロケーションです。本来、神社は、コミュニティ・スペースとして、地域の人たちが、ともに集い、学び、信頼を育む場所としての役割を担ってきました。
神社は、自然への畏敬の想いをカタチにするために建てられました。かつて、私たち日本人は、森や大木、山塊など、人間には作ることのできない自然を畏れ、神聖なものとして尊びました。そんな「神聖を敬う場所」として作られたのが、神社です。人々は、神社をよりどころとして、集落を形成し、コミュニティの絆を深めてきました。
明治初期には、そんな神社が、全国に18万社あったそうですが、いまでは、8万社に減っています。それは、同時に地域のコミュニティの喪失であり、地方の少子高齢化と共に、さらにその数を減らしつつあります。8MATOに隣接する八雲神社も数年前までは、木造の社がありましたが、倒木により壊れてしまいました。この地域は、高齢者ばかりの限界集落で、今後の面倒は見られないと、手間のかからない小さな石造の社に建て替えられました。
8MATO は、そんな神社の杜(もり)の一角にあります。これも何かのご縁であると思い「神社の杜のワーキング・プレイス」という冠を頂き、ビジネスにおいて、同様の役割を担っていこうとしています。
「ビジネスと人がつながるコミュニティ・スペース」
そんな、いまの時代の新しい神社のカタチとして、「モダン神社」をデザインのコンセプトに掲げました。
また、名称の『8MATO(やまと)』には次のような意味が込められています。
「8」:八ヶ岳、森が造る酸素(酸素の原子番号)、どんなことにも挑戦する(八には"全て"の意味があります)、古代日本における聖数、末広がり、アジャイル開発チームの上限人数など。
「やまと」:山と共に、山門(山に神が宿ると見なす自然信仰の拠点)。
8MATOのロゴは「八雲神社」と「八ヶ岳」から「8」、神社の屋根の千木(ちぎ)と神社の聖域であることを示す紙垂(しで)をモチーフにデザインしたものです。
建物に使用されている木材は8MATOの森で伐採された赤松や唐松をはじめ、全てこの地域の木材を使った地産地消です。
8MATOの建物の基礎は社寺や古民家で用いられている、『石場建て』という構法でできています。 石場建ては礎石にした自然の石のカタチに合わせて束(床を支える柱)の底を刻んで乗せただけの自然と共生する伝統構法です。
また柱や梁にも釘やボルトは極力使わず、ほぼ全てが複雑なパズルのような木組みによって組み立てられます。
壁もまた漆喰で作られています。漆喰とは、消石灰(石灰石を焼いて水を加えたもの)に海藻から作られた糊と麻の繊維で作られたスサを加えて、水で練ったものです。漆喰の壁は呼吸しています。その主原料である消石灰は、二酸化炭素を吸収することで徐々に石灰石へと戻り固まっていきます。
消石灰から石灰石に戻るまでには100年を超える長い時間がかかります。時間をかけてゆっくりと呼吸をしながら固まっていくことで、時間とともに建物は堅牢となっていきます。 また、漆喰が呼吸をすることで、冬の「乾燥」や夏場の「湿気」を防ぐ効果もあります。さらに、冬は薪ストーブの熱を溜め込み、夏は断熱して外の暑さを遮ることで、年間通じて、快適な空間を演出してくれます。
人間という自然と森や大地の自然とが、コンクリートや金物で裁ち切られることなく、一体となるようにと、8MATOは造られました。
ランチにもこだわっています。地元の野菜、無添加にこだわり、農薬も、肥料も使わない料理もお出ししています。
最近つくづく思うのですが、もうこれは仕事ではありません。私の趣味です。たからこそ、徹底してこだわって行きたいと思っています。
そろそろ、紅葉のきれいな季節になります。よろしければ、お立ち寄り下さい。
11月11日(土)10am〜八ヶ岳移住セミナー「地方移住の前にお試しでワーケーションを体験しよう」
是非、8MATOを体験して下さい。
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2022年10月3日紙版発売
2022年9月30日電子版発売
斎藤昌義 著
A5判/384ページ
定価2,200円(本体2,000円+税10%)
ISBN 978-4-297-13054-1
目次
- 第1章 コロナ禍が加速した社会の変化とITトレンド
- 第2章 最新のITトレンドを理解するためのデジタルとITの基本
- 第3章 ビジネスに変革を迫るデジタル・トランスフォーメーション
- 第4章 DXを支えるITインフラストラクチャー
- 第5章 コンピューターの使い方の新しい常識となったクラウド・コンピューティング
- 第6章 デジタル前提の社会に適応するためのサイバー・セキュリティ
- 第7章 あらゆるものごとやできごとをデータでつなぐIoTと5G
- 第8章 複雑化する社会を理解し適応するためのAIとデータ・サイエンス
- 第9章 圧倒的なスピードが求められる開発と運用
- 第10章 いま注目しておきたいテクノロジー
神社の杜のワーキング・プレイス 8MATO
8MATOのご紹介は、こちらをご覧下さい。