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神社の杜のワーキング・プレイス 8KUMO 建方と棟上げ/骨組みが完成です

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ついに現地に骨組みが立ち上がりました。何ヶ月にも渡って、作業場で刻み(材木の加工)を続けてきた材木を一斉に8KUMOの森に運び入れ、組み立て作業が始まりました。

スクリーンショット 2022-05-16 6.21.35.pngスクリーンショット 2022-05-16 6.21.50.png510日(火)、まずは木材の搬入です。近くにある作業場から、トラックを何度も往復させ、木材を運び込みました。また、翌日の作業のためにトラスと柱の組み立てです。職人さんたちが何ヶ月も精魂傾けて刻んだ材木を組み立ててゆきます。

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511日(水)、建方(柱や梁などの構造材を現地で組み立てる作業)が始まりました。棟梁の「今日はよろしく」程度の簡単な挨拶に始まり、15人ほどの職人さんが、一斉に作業開始です。事前の準備がしっかりとできていたことは、言うまでもありませんが、それぞれが自分は何をすればいいのかを心得ていて、テキパキと無駄なく作業を進めてゆきます。誰かが手こずっていると、誰も指示などしないのに助っ人がやってくるし、打ち合わせなどしなくても、工程が確実に進んでゆきます。

大声を上げて、指示する人はいません。ひとりひとりがプロの職人として自律している。それでいて、チームとして、どのように役割を果たし、協調すべきかも考えている。まさに、アジャイル開発でいう「自律したチーム」の典型のようです。

例えば、梁を架けるのに、何人かが掛矢(かけや/大型の木槌)で叩いて打ち込むわけですが、力のかけ方やタイミングを同期させなければなりません。しかし、位置がずれていたり、ほぞがうまく入らなかったりと、アクシデントもしばしば発生するわけです。そういう事態にも、お互いに気遣い、声をかけながら、チームが一体となって掛矢を振り下ろしていく姿は、本当に気持ちがいい。

実にキレイで感動的で、なによりもスピードが半端ありません。あっというまに、基本的な構造が立ち上がってしまいました。

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512日(木)、建方の2日目、棟木(屋根の頂上部分)が上がりました。「棟上げ」です。さらに屋根を載せるための垂木(棟木から斜めに渡し、屋根の下地の板などを支える長い木材)を渡してゆきます。

驚くのは、作業場で加工した木材を木組みでつなげてゆくのですが、垂直、水平も見事に揃うことです。例えば、12mの棟木は5本の唐松を「金輪継ぎ」というつなぎ方で一本にします。そんな長い木材がまるで最初から一本の木材のように直線で、クレーンでつるしても一切ずれません。いやはや、見事な職人技です。そんな金輪継ぎだけで、108ヶ所あるというのですから、本当に大変だっただろうと頭が下がります。

また、この建物は、自然石の束石(木造建築の床束などの下に据える石のこと)に、束や柱を載せるだけの「石場建て」という工法を使っています。そのため、ひとつひとつの石に合わせて、束や柱の材木の底を削って、個別に合わせているわけですが、それらが見事にかみ合い、しっかりと建物の水平と垂直を作っているわけです。見事です。

いまや基礎は、「ベタ基礎」あるいは「布基礎」といって、コンクリートと鉄筋で作るのが、一般的です。ただ、8KUMOは神社の杜(もり)で、この場所をコンクリートで固めたくなかったのです。ここを使っていただく人たちに、大地の気をそのまま伝え、森の自然との一体感を感じてもらうためには、この工法しかないなぁとという想いから、石場建てを選びました。

ちなみに、ここで使っている材木、大柱の唐松、トラスの梁の赤松は、この森で伐採した木を製材して使っています。また、それ以外も八ヶ岳界隈の材木や木曽の檜など、国産のしかも地元の木材に拘りました。多くは、十分には乾燥していません。当然、縮みますが、そういうことも考慮して、作っていくわけで、これも凄いことです。

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514日(土)、骨組みは、ほぼ完成です。垂木も載せ終わり、デッキの根太(ねだ/床板を支えるため床の下に渡す横木)も渡しました。この後は、床を張り、屋根を架けてゆきます。

しかし、わずか数日で、ここまで進むとは、驚きました。もちろん、この後も壁や内装、設備など、手間のかかる仕事が待っているわけですが、骨組みは、できあがりました。

美しいです。できれば、この骨組みのままにしておきたいくらいです(笑)。まあ、そういうわけにもいきませんが、ぜひ、この骨組みの美しさを多くの皆さんに見てもらいたいですね。きっと感動しますよ。

事前準備の徹底した「自工程完結」による質の高い作業、HRT(謙虚/Humility、尊敬/Respect、信頼/Trustの頭文字を取ったもの)に支えられたチームワーク、そしてなによりもプロとしての職人魂。見事です。

おかけで、この数日は、現地でずっと見学していました。まったく飽きることがありませんでした。私にできることは、お弁当や飲み物、お茶菓子の差し入れ程度です。「ありがとうございます」と自然に口をついて出てくる、そんな数日でした。

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