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【図解】コレ1枚でわかる社会的価値とこれからのリーダーシップ

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年長者だから、指導者として適切な判断ができる。彼らなら経験を活かして、問題が生じたら解決できる。彼らの指示、命令に従えばうまくいく。変化が緩やかで、過去の経験から学んだ知識や教訓が、時間が経っても劣化しないという前提があった時代ではこれも成り立っていました。

しかし、テクノロジー、価値観、ビジネス、社会構造、生活様式などの常識が、どんどんと変化し、多様化する時代になったいま、過去の基準や価値観でリーダーシップを発揮する年長者に従うことが、むしろリスクの時代になったのです。

「年長者だから」の時代から「社会的価値を持っているから」の時代へ

年齢に関係なく、リーダーシップの原点が、変わってしまったことを私たちは受け入れるべきです。

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「社会的価値」とは、会社や地域の文脈に依存せず広く社会に求められる存在であることを意味します。そんな社会的な価値を持つためには、「個人的資産」と「社会的資産」を積み上げてゆくしかありません。

「個人的資産」とは、労働市場で高く評価される知識やスキルのことです。例えば、語学力、プログラミング力、簿記や会計など、社会的に必要とされ、自分の収入につながる能力です。「社会的資産」とは、「あの人なら任せられる」という自分の社会的信頼とその認知を拡げることです。人脈と言ってもいいでしょう。会社の同僚とお客様としか話したり呑んだりしない、自分の生活圏は会社と自宅だけというようでは、人脈は築けません。自分の日常とは違う人たちと出会う機会を沢山持つことです。そうやって様々な価値観やロールモデルを知り、自分の多様性を高めてゆくことです。

「社会的資産」で得た多様性や新しい気付きは、「個人的資産」として何を積み上げればいいかを教えてくれます。そうやって築いた「個人的資産」をきっかけに、また新たな人のつながり、つまり「社会的資産」を生みだします。これらが相互に厚みを増してゆくことが、「社会的価値」を高めることになるのです。

「社会的価値」は、移動力、客観力、発言力というカタチで現れます。移動力とは、どこに行っても通用する能力です。もっとわかりやすく言えば、いまの会社でなくても十分に通用し、求められる力です。客観力とは、自分の社会的な評価を客観的に捉えられる能力です。いまの会社で通用しても他の会社で通用するかどうかは保証の限りではありません。内部の論理でしか自分を見てこなかった人は、いまの会社では通用しても、外へ出てしまうと通用しないことがよくあります。「井の中の蛙、大海を知らず」では、社会に受け入れてはもらえません。会社という狭い視点での評価から、社会という広い視点での評価を自分できることです。言葉を換えれば、「謙虚さ」と言えるでしょう。

発言力とは、「真・善・美」を語れる能力です。行き着くところ、社会がその人の価値を認めるとは、このような普遍的な価値観を自分の中に築き、それを伝えられるかどうかになります。

リーダーシップを発揮するには、このような「社会的価値」を維持することです。維持するためには、学び続けるしかありません。つまり、年齢に関わらず、「真・善・美」を追求して、学び続けることが、これからの時代に通用するリーダーシップの土台になるのだろうと思います。

「年長者に敬意を払う必要はない」と言うつもりはありません。これはいかんともし難い、日本人として長い年月の中で刻み込まれた、社会文化的な感情です。ただ、「年長者だから正しい、だからそれに従うことが正しい」という前提では、もはやリーダーシップを発揮し、組織を動かすことはできないし、むしろ、そういう考え方が、組織の劣化を招くことを誰もが自覚しなければなりません。社会文化的な感情と現実をない交ぜにてはいけないのです。

組織の変革が進まない、イノベーションが生まれない、組織に活力がない、などの背景に、このような旧態依然としたリーダシップが巣くっているのではないかを、見直してはどうでしょう。

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