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提案力を磨く「疑問と質問」+「論理と物語」

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何をどのように提案すればいいのかわからない。

この方が、日頃どのような話しの聞き方をしているのか、容易に想像がつく。講義や講演を聞いて質問することができないのも同じ理由だろう。

それは、相手の話を聞いて、「なぜ?」や「どうして?」を考えることがないからだ。

相手の話を聞き、なるほどと関心をしたり、気付いたりすることがあるだろう。そういう言葉をメモにはとるが、ではなぜそうなったのか、どうしてこのような展開になったのかといったことに疑問を持つことなく、ただひたすら話しを聞きメモを貯めてゆく。打ち合わせや講演が終われば、立派な議事録は残るが、それが自分の知恵として次に活かされることはない。

この方が、「何をどのように提案すればいいのかわからない」という相手は、これからはじめて会う相手ではない。日頃お付き合いのあるお客様で、打ち合わせでも顔を合わせている。

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彼に話しを聞けば、お客様に質問をすることがないという。言われたことを確認するための問いかけはするものの、こういうことはどうか、こういうことには困っていないか、こうすればもっと良くなると思うが検討してはどうかなど、聞くことはないという。

疑問を持たず、ただひたすらインプットを増やしても、それが活かされることはない。「なぜ?」や「どうして?」を常に相手との対話の中で意識し、質問をすることだ。彼には、そのような日常の習慣ができていなかったようだ。伝えられた要望や依頼には対応できても、相手は何を課題と考え、どうしたいのかといった提案のきっかけが得られないのも当然のことだろう。

また、もうひとつ提案のきっかけを使うための大切な習慣がある。それは、「論理(ロジック)」や「物語(ストーリー)」を作る習慣だ。

私が講義をするとき事前課題として、文章を書いてもらうようにしている。例えば、つぎのような設問だ。

「IoT / Internet of Things / モノのインターネット」により、何がどのように変わるのでしょうか。これまでできなかった何ができるようになるのでしょうか。事例を挙げて説明してください。」

単語の羅列や箇条書きではなく、必ず文章にして回答するように求めている。単語の羅列や箇条書きは簡便だが、重大な弱点がある。それは、言葉の要素や概念のあいだに「論理」をつくったり、「物語」をつくったりすることができないことだ。

「思いついたまま」の羅列であり、論理や物語、あるいは関係や構造を考えないまま、書き出しだけで安易な達成感を味わってしまい、分かった気になってしまう。当然そんな中途半場な知識では、人に何かを説明するにも筋の通った説明ができなくなってしまう。それが習慣化すると致命的だ。

羅列や箇条書きではなく文章にすると、自分の理解の度合い、つまり論理や物語を伴う理解の程度が「見える化」される。例えば、論理がないと、唐突な展開や文意が通らない。物語がないと、単調でつまらない。それは文章にして「見える化」することではじめて分かる。文章としてアウトプットしなければ、それに気付くことはできない。だから羅列や箇条書きではなく文章にしてもらっている。

「なぜ?」や「どうして?」を発することができなければ、自ずと羅列や箇条書きの思考となる。この両者は基本的な思考のプロセスでつながっているのかもしれない。

何をどのように提案すればいいのかわからない。

もしそんなことになっているのなら、日常の習慣を改めるべきかもしれない。相手の話を聞き取りメモするだけなら音声認識ソフトがあれば十分だ。単語の羅列や箇条書きだけなら、気の利いた検索ソフトが代わりを務めてくれる。

人間は問いを発し続けることであり、得られた知識を使って自分の世界観を作り上げることだ。これは、AIにはできない能力だ。

このような能力を磨くためには、日頃の習慣をそれにふさわしいカタチにしてゆくことしかない。

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