既存顧客という財産を深掘りし、自らの「強み」を再発見する
売上は上がっているが利益が増えないという話をよく聞く。どこに問題があるのか、どう対処すればいいのか。
1.「お客さまから依頼される仕事への関心」ではなく「お客さまへの関心」へ
お客さまからの要望に確実に応えているだけでは、これまで依頼した仕事の範囲でしか期待してくれなくなる。このような関係が続くと、この会社の全体が見えなくなる。ならば、お客さまから依頼される仕事を待つのではなく、仕事そのものをお客様と一緒になって創ること。そのためには、お客さまの経営や事業戦略など、システム需要を生み出す本来の要因に着目することだ。
2.「自分たちに何ができるか」ではなく、「お客さまは何がしてほしいか」へ
お客さまは自分の課題を解決したい。それに応えるためには、お客さまの困っていることやしてほしいことを追求すること。「自分にできること」だけに絞って、お客さまが提供してくれる案件の獲得に全力を尽くしていては、競合の渦中に自ら飛び込むようなもの。むしろ競合をコントロールする立場に立ち、ビジネスの主導権を握るには、お客さまの「してほしい」の視点から提案することだ。
3.「一般論としての強み」ではなく、「自分たちならではの強み」へ
「何でもやります、できます」は裏を返せば「これといった強みがありません」ということ。有り余る需要があれば、それもまた強みと言えたが、もはやそんな時代ではない。大手と同様の商品力や技術力を持つことは難しい。ならば彼らとは異なる視点で、自分たちにしかできない強みを考える。そのひとつは、お客さまのシステムや業務の現場を理解しているという強みだ。現場にいるからこそ「困った」や「してほしいこと」を実感できる。これを整理して提示すれば、お客さまは助かるはずだ。そして、その解決策を提示する。そのとき、自分たちにできるかどうかは考えない。まずは理想の結果、つまり「あるべき姿」を示す。その内容をお客さまと合意し、次に自分たちができることを示す、できないことは他社を紹介すればいい。
IoTやAIなど、流行のキーワードに飛びつくばかりが最善の策ではない。むしろ、いま関わっているお客様という財産を改めて深掘りし、自らの「強み」を再発見してみてはどうだろう。
11月改訂版をリリースしました!
ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA
- 「情報セキュリティのジアタマを作る」を新掲載!
- 「アテにされるためにはどうすればいいのか」そんな新しい講演資料も掲載しました。
- 他にも大幅にドキュメントを追加・更新致しました。解説文も増えています。
【講演資料とトピックス】
【新規】ITソリューション塾・特別講義・Security Fundamentals / 情報セキュリティのジアタマを作る
【新規】講演資料・アテにされる/どういうこと?どうすればいいの?
【サービス&アプリケーション・基本編】
【新規】オープンソース・ソフトウェア(OSS) p.74-90
オープンソース・ソフトウェアについて、全17ページの新しい章を作りました。
【サービス&アプリケーション・先端技術編】
【新規】IoTに期待される経済価値 p.10
【更新】IoTの2つの意味 p.16
【新規】IoTの仕組み p.17
【新規】デジタル・トランスフォーメーションの進化 p.18
【新規】IoTの三層構造 p.43
【更新】クラウドから超分散へ p.45
【新規】LPWAネットワークの位置付け p.46
【新規】LPWAネットワーク 通信規格一覧 p.47
【更新】IoTのビジネス・レイヤ p.48
【新規】人工知能の適用領域 p.131
【インフラ&プラットフォーム編】
【新規】クラウド・コンピューティングの起源 p.25
【新規】メインフレーム、クライアントサーバー、クラウド p.107
【更新】ウェアラブル・デバイスの種類と使われ方 p.115
【新規】ユビキタスからアンビエントへ p.116
【新規】2014年以降のMicrosoftの新戦略 p.142
【新規】統合システム(Converged System)の分類 p.191
【新規】ハイパーコンバージドの仕組みと特徴 p.193-194
【更新】コンバージドとハイパーコンバージド p.195-196
【テクノロジー・トピックス編】
【新設+更新】FinTechとブロックチェーンについて新しい章を作り、ブロックチェーンの記述を大幅に増やしました。 p.24-37
【ITの歴史と最新トレンド編】
変更はありません。
【ビジネス戦略編】
追加・変更はありません。ただし、解説文を増やしました。