イタリアン・ジャズの魅力
イタリアと聞いて連想するもの。パスタ、ピザ。確かにイタリア料理は美味しいです。外せない。。。サッカー。これも外せないですね。最近プレミアやエスパニョーラに押され気味ではあるものの、イタリアからサッカーを取ってしまったら、イタリアの魅力が半減してしまいます。洋服。これもいいですね。一時のような熱狂的な支持はないものの、クラシコ・イタリアのスーツは洋服好きの男たちにとってはいまだに憧れです。
料理、サッカー、洋服もいいのですが、私にとってのイタリアと言えば今はジャズです。イタリアン・ジャズ。以外に知られていないのですが、イタリアン・ジャズはクラブ・ジャズの影響もあっていま凄い人気なんです。「そんな馬鹿な、イタリアの音楽と言えばオペラとカンツォーネだろ」。確かにおっしゃる通り。オペラとカンツォーネは外せない。オペラとカンツォーネはイタリアを代表する偉大な音楽。でも、今の旬は間違いなくイタリアン・ジャズです。
イタリアン・ジャズの魅力を一言で語るとしたら、「懐かしさと新しさが同居している」点にあると私は思っています。懐かしいようで、それでいてどこかに新しい感覚が感じられる。イタリアン・ジャズを聴いているといつもそう思います。ハード・バップとモードが上手く混ざり合っていて、1950~60年代のブルーノートの音が好きな人は絶対気に入るはず。それと、1曲が3分から5分程度にまとめられていて、気軽に聴けるのも魅力です。iPodにぴったりですね。
最近録音されたアルバムももちろん良いのですが、私がお薦めしたいのは昔のアルバムです。たとえば、Gianni Bassoの67年録音の「Exciting 6」。あの名曲「Donna Lu」が収録されているイタリアン・ジャズを代表する名盤です。旅客機のジャケットで有名な「Sestetto Basso Valdambrini」も超お薦めなのですが、すぐに売り切れてしまい現在は廃番になっています。残念。
もう1枚はModern Jazz Gang60年の録音「Miles Before And After」。マイルス・ディビスの「Kind Of Blue」にインスパイアされたと言われているアルバムで、これも味のある外せない1枚です。モード・ジャズが好きな人には特にお薦め。
イタリアン・ジャズは一応クラブ・ジャズというカテゴリに入れられていて、若者を中心に人気を集めているんですが、若者だけに占有させておくのは勿体ない素晴らしい音楽です。ジャズが好きな人には是非聴いて欲しい。ちなみにイタリアン・ジャズに関する情報を集めるのなら、「スイング・ジャーナル」や「ジャズ・ライフ」よりも「remix」の方がいいですね。これも外せません。
■ Basso Valdambrini 「Exciting 6」
※ ジャケットもカッコ良い!
■ Modern Jazz Gang 「Miles Before And After」
■ 「remix」