メディアの変遷 <③ SNSが創るソーシャルメディアの世界>
今日もしとしと雨模様。ちょっとうっとおしい1日になりそうです。これから約1ヶ月くらい梅雨が続くわけですが、梅雨には梅雨なりの過し方があるというもの。こうやってブログを更新したり、家でゆっくり本を読んだり、それはそれで意味があります。考えてみれば、1年の真ん中の6月という時期に梅雨があるのも、何かを暗示しているのかも。ちょっとスローダウンして、残りの後半戦に備える。そんな意味があるのではと、ちょっと都合良く考えてみたりもします。。
昨日は、パーソナルメディアが今まで以上に成熟し、マスメディアと同等に世論に対して影響を与えられるような存在になるためには、パーソナルメディアからソーシャルメディアに進化することが必要だと書きました。今日はその続きです。
パーソナルメディアもソーシャルメディアも、同じWeb2.0的メディアです。ただし、両者には大きな違いがあります。パーソナルメディアがその他大勢の「個人(My)」の意見が作る世界であるのに対して、ソーシャルメディアはその他大勢の「集団(Our)」の意見が作る世界です。
ユーザーが増えることでサービスはもっと良くなるというWeb2.0の考え方同様、ソーシャルメディアの世界観は、その他大勢の「個人(My)」の意見よりも、その他大勢の「集団(Our)」の意見の方がもっと良いという立場をとります。
ソーシャルメディアによって、その他大勢の「集団(Our)」の意見が世論を動かす、双方向コミュニケーションを超えたクロスコミュニケーションの世界を実現することができます。いまのところ、これがソーシャルメディアだ、と明確に言えるようなサービスはまだありません。ただ、ソーシャルメディアになりそうなサービスは、いくつか登場してきています。
たとえば、米国の「BloBurst」というサービス。「BloBurst」は、ブロガーの発言を新聞社や出版社のマスメディアに向けて配信するというサービスで、Pluckという会社が運営しています。事前に登録してもらったブロガー600人の記事をマスメディアに紹介するシステムになっていて、ロイターによると、年内中に新聞社数百社が利用する予定だと言われています。
私の知る限り、日本にはまだ「BloBurst」のようなサービスはありません。ただ、「ITmedia オルタナティブ・ブログ」は、ソーシャルメディアになりえる可能性を秘めたサービスだと思っています。いまは、それぞれのブロガーが自由に記事を投稿しているだけですが、ここに集団としての”ゆるやかな”意見が加わってくれば、ソーシャルメディア的な要素が生まれてくるのではと。。。
パーソナルメディアがソーシャルメディアに進化するためには、SNSが重要な役割を果たします。SNSの本質も、実はそこにあります。