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「入れ歯専門の歯医者」が実際の症例と治療、治療に対する考え方を紹介する記事を中心に書いていきます。

細くて折れそうな入れ歯に、補強線を埋め込む治療を行ないました。

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「不安なんです」
 
文字通り不安そうな表情でおっしゃられるRさん。
70代女性の方です。
入れ歯を見てすぐに不安の原因がわかりました。
左右両側にまたがる下の入れ歯は、歯グキに当たるピンク色の部分が極端に細いのです。

舌の違和感を減らす意図でこのように設計されたものをよく目にします。
作製した歯科医を否定するつもりはないのですが、このように細く作る時に注意する点が一つあります。
それは細くすると「折れやすい」ということです。
うっかり落としたり不注意に力が入ったりするとRさんの不安が現実になります。
実際に私が手に取ってみても不安になる細さです。

そこで今回は入れ歯を1時間ほどお預かりして入れ歯に補強の金属線を入れる修理をしました。
そうすることで細さを保ちつつ折れにくくできます。

入れ歯を石こうでしっかり固定。
次に入れ歯に溝を掘って屈曲した金属線を合わせます。そこにプラスチックを盛って金属線を埋め込んで完成です。

「あっ、手触りから違いますね! これなら安心して使えます」
Rさんは笑顔でおっしゃってくださいました。

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