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テクノロジーとライフスタイルの未来を夢想しよう

「社長、店番よろしくおねがいします!」@展示会

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 昨年、大きなIT関連の展示会のあるブースでの出来事。その出展社の方と打合せの必要があって会場を訪ねました。比較的小さなブースで、来場者の対応をしているのは、営業部門の2名と社長さん。
 打合せのためにブースを離れる際に、担当者の方が「社長、店番よろしくおねがいします!」と実際に言ったかどうかは定かではありませんが、事実上そういう状況でした。
 目の前の通路を通る人たちに声をかけ、パンフレットを配る社長さんを残し私たちはその場を後にしました。

 「ウチの社長は、こういうことを自分でやりたがるんですよー。」という照れくさそうな話を聞いて、その時は、”へえ、そうなんだ”ぐらいに思っていました。
 会社としては、社長さんが率先してチラシを配らなければならない規模ではないはずなので、”この手の店番は営業さんたちに任せて、社長としてもっとほかにやることがあるんじゃないかな”とも。

 今日、その社長と食事をしながら話を聞いていて、謎がとけました。

 その会社は基盤技術を持って既存のビジネスを展開していたのですが、一昨年からその技術をベースにした新規事業に進出したところで、まさに新しい領域にチャレンジをはじめたところだったのです。そして、従来とは異なるマーケットを扱うにあたり、その分野で経験のある人材を採用すると同時に、社長みずから自分の皮膚感覚で風向きや温度を感じ取ろうとされていたのでした。 そうとは直接的にはおっしゃいませんでしたが、「新しい領域に踏み込むにあたり、いろんな人にも会い、本も読みまくりましたよ。」という言葉から考えると、きっとそう。
 そして、その会社は今新しいフィールドで成長のきっかけを掴もうとしているとのことでした。

 肌で感じることは、ビジネスにおいてとても重要なことだと思います。しかし、ある程度大きな会社の社長さんだと、展示会のブースで直接来場者の対応をするケースは多くはないのではないでしょうか。あるいは、自社のWebサイトをちゃんと見ていて、そこに入ってくる問い合わせにたまには目を通すということも少ないように思われます。

 もちろん、経営者には経営者の役割があり、過度に現場にかかわるのは好ましいことではないでしょう。 ただ、勘が充分に働かないかも、と思うようなときには、やはりマーケットに教えてもらうのが近道なはずです。

 同じことが、マーケターにも言えると思います。実は、マーケティング部門で仕事をしていると、社外の人に会う、お客さんの声を直接聞く機会が思いのほか少なかったりします。場合によっては、”現場仕事は営業の仕事で、そういうのがいやだからマーケにいる”という人もいたりするくらい。(たまにだと思いますけど。。。)

 データや理論と同様に、皮膚感覚もきっと大事なんだよなと、あらためて考える機会になりました。

Comment(2)

コメント

しんたぐまん

一般に営業現場では逆に皮膚感覚が重視されすぎて、データや戦略を軽視する傾向すらあります。それはやはり、全体としてみれば戦略やデータに意味があっても、個人個人の体験としては運や偶然、努力(というか根性?)が左右する要素が大きくて、ムズカシー話はピンと来ないからですね。考えてる暇があったら、電話の一本でもかけろ!みたいな文化です。
だからどうしても営業上がりの社長の会社は「マーケ=販売促進」になりますね。

しんたぐまんさん、コメントありがとうございます。
営業は木を見て、マーケは森を見るということだと思いますが、見てるだけじゃ何にもならないというのもまた事実で、本来の目的(ビジネス)にとって何が必要か、常に考えて行動できるようにしたいですね。

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