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我が国は現在、閉塞感が漂っているとよく言われていますが、実は、よく観察すると、新しいビジネスチャンスがあふれかえっています。それを見つけて、成功させるコツとヒントをご紹介します。

作詞家・岡本おさみの世界

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作詞家・岡本おさみが亡くなって5年の歳月が流れた。岡本おさみは数多くのヒット曲を残した作詞家だが、誤解を恐れずに言えば「岡本おさみ」と聞いてピンとくるのはごく限られたの世代の方だろう。正直、私の世代ではほとんど「岡本おさみ」という言葉に反応しない。

岡本おさみの詞は、一言でいえば重い。そして、挫折とほのかな希望が吐き出すように綴られている。また、旅での出来事を題材にした詩も多く、時に旅先で出会ったリアルな人間像が描かれている。そういった意味で、ヒット曲を目指すプロの作詞家としては後にも先にも稀有な存在だったのではないだろうか。1970年代という決して明るい世相ではなかった時代が生んだ寵児だったのかもしれない。岡本おさみの残したヒット曲は、森進一「襟裳岬」、吉田拓郎「旅の宿」「落陽」、岸田智史「きみの朝」、時任三郎「川の流れを抱いて眠りたい」など1970年代を中心とした楽曲であるが、80年代に入り甘ったるいドラマのワンシーンのようなラブソングが主流になるとその活躍の場を急速に狭めていった。

さて、私と岡本おさみの出会いは「竜飛崎」という歌だった。吉田拓郎とかまやつひろしによるデュオソングは、津軽半島の最北端の情景を描きながら主人公(あるいは聞き手)の心情を見事に重ね合わせていた。まだ若かった私は、この歌をどうしても実際に竜飛崎に佇んで聞いてみたいと願っていたが、後年、青森での講演活動の折、その希望を叶えることが出来た。残念ながら室蘭の鉄打つ音は聞こえなかったが、どてっ腹をぶち抜かれた悲哀は感じることが出来たように思う(曲を聴いてもらえれば判るはず)。



いや、そうではなかった。「竜飛崎」ではなかった。我が家には、私が幼少の頃にわけもわからず録音したテープが残っている。そこで私は、幼い言葉でなんと「襟裳岬」を歌っていたのである。私は幼少の頃より岡本おさみに魅せられていたのであろうか。。。




ともかく、今聞いても大変興味深い「岡本おさみ」という作詞家がこの国にいたということだ。今ならYouTubeで探せばいくつも楽曲が楽しめる。
夏季休暇の折、時間があればぜひお聞き頂いきたいと思う。(敬称略)

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