<意外にビッグニュース>奈良・平城京を横切る近鉄電車が平城京の外へ
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意外にビッグニュースである。
読者も奈良の平城京のことは社会科で習ったりして知っていることだろう。710年に遷都されたものの、ここを都にした期間はわずか74年と短いのだが、約10万人の人々が暮らしていた本格的な都であったといわれている。まさに、天平文化の中心となった当時の首都である。
現在、この平城京は、平城宮跡歴史公園として整備され、世界遺産「古都奈良の文化財」の構成資産のひとつとなっているが、ほぼ当時の規模を公園としてしているのでなかなかの迫力を誇っている。その上、大極殿や朱雀門も復元され、当時の姿をしのぶことが出来るようになった。
ただし、、、
この平城宮跡歴史公園は、現在そのど真ん中を大阪ー奈良を結ぶ近鉄本線が走っている。地下でも通っていれば問題ないのだが、堂々と路面を轟音と共に走り抜けている。せっかく当時の気分に浸ろうと思っても、電車が走り抜けたら一瞬で気分はぶち壊しになってしまうのだ。
この問題は長年の懸案だったが、このたびようやく関係者で線路の移動に合意したようだ。おそらく少なくとも10年に及ぶ事業になるだろうが、本当に平城京が"復元"された時、洛中にたたずんで天平の甍に思いを馳せたいと思う。楽しみである。
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