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専門書から根こそぎ吸収する エンジニアのための専門書を読みこなすコツ(2)

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プロセスデザインエージェント芝本秀徳です。

前回は「エンジニアのための専門書を読みこなすコツ」第1弾として、(1)おごってもらった分はぜんぶ本を買う、(2)鈍器のような本を買う、(3)入門書で地図を手に入れる、と本に対する基本姿勢についてお話しをしました。

今回は第2弾として、本を読むテクニックについてお話します。

頭の中にインデックスをつくる

分厚い専門書を、1ページ目から最後まで通読するには時間がかかります。働きながら読むには時間が足りないことも多いでしょう。複数の分野を学ぶ必要があれば、なおさら時間が足りません。

そんな場合は、まずはインデックスだけでも頭の中に入れておくと便利です。知識を蓄えることも大切ですが、それと同じぐらい「知識のありか」を知っておくことも大切です。いざ知識が必要になったときに「どの本の、どこらへんに、何が書かれているのか」さえわかっていれば、すぐに文献に当たることができます。その意味でも、前回お話したように「文献が手元にある」ことが重要です。

頭の中にインデックスをつくるには、まず目次に目を通して、だいたいどんなことが書かれているのかをつかみます。そのあと、ページをめくりつつ「見出し」を拾い読みしていきます。

このとき、その本が「どこまでの範囲をカバーしているのか」「どこまでの深さで書かれているのか」を考えながら拾い読みしていきます。興味のわいた部分は、少し掘り下げて読んでも構いません。

この作業に慣れてくると、知識へのアクセスがとても速くなります。自分が人の指導をする立ち場になったときも、「あの本の第○章に書いてあるから読んでこい」と言えるようになって、とても便利です。

余白にキーワードを書き出す

頭の中にインデックスができれば、必要な箇所を読んでいきます。読んでいると、それぞれのパラグラフごとに、キーワードがあるはずです。それを余白部分に書き出します。こうすることで、頭に定着しやすくなりますし、あとで読み返すときに、該当箇所をすぐに見つけることができます。

また、本を読んでいれば、現場の経験と紐づいたり、あらなた気づきが得られると思います。その気づきも、余白に書いておきます。私は本を読むときは3色ボールペンで線を引きながら読むので、自分の意見や気づきは「緑」で余白に書き込むようにしています。何年も前に読んだ本を改めて読み返してみると「こんなこと考えてたんだ」と自分も忘れていた気づきに遭遇することがよくあります。

本に直接書き込むことに抵抗を感じる人も多いかもしれません。しかし、本を徹底活用するなら、読書ノートをとるよりも、本に直接書き込むほうが、インプット(読む)とアウトプット(書く)がそこに集約されるので、学びの効率がよいのです。

プロジェクトが始まるたびに読み返す

私は同じ本を何度も読み返します。とくにプロジェクトが始まる前や、要件定義、設計、実装、評価などの各プロセスが始まるまえに、毎回、同じ本を読み返すようにしています。

人がもっとも学ぶのは「切迫感」があるときであり、「当事者」であるときです。プロジェクトやプロセスが始まるときは、実際にこれからその問題に取り組むことになるのですから、問題意識がまったく違います。「そのうち必要になるかも」と思って学ぶより、「これから必要になる」ときのほうが、より吸収できるのは言うまでもありません。

また、毎回同じ本を読んでも、毎回、気づきは違います。すごく大事なことなのに、読み落としていたということがよくあるのです。書かれていることは変わってなくても、自分は変わっているからです。とくに「バイブル」と言われるような良い本は、1回読むだけではもったいないのです。




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