燃えるプロジェクトがもつ5つの特徴
プロセスデザインエージェントの芝本秀徳です。
プロジェクトが燃えるときというのは不思議なもので、燃えることみなわかっています。「やらざるを得ない」状況がすでに出来上がっているから言わないだけなのです。
経営者やマネジャーは、このことをよく心得ておく必要があります。でなければ、あとになって「なんで言わなかったんだ!」ということになってしまいます。言えない状況を自分たちが作っていたことに気がつかないのです。
燃えるプロジェクトが開始当初に持つ特徴をいくつか挙げておくと、
■ プロジェクトマネジャーが過去に燃やしている
「「燃やすマネジャー」と「燃やさないマネジャー」の分かれ道」にも書きましたが、燃やすマネジャーはいつまで経っても、何度でも燃やします。なぜ燃やしたのか、わからないのです。
■ 「見積もり」がいつのまにか「計画」になっている
プロジェクトの予算を出すときに、マネジャーが工数も概算で見積もることがあります。そもそもメンバーがそろっていないことも多いからです。
しかし、この「概算見積もり」をそのまま「計画」にしてしまうマネジャーがいます。概算はあくまでも概算です。実際に作業をするわけでもないマネジャーが工数を見積もることは避けなければなりません。
■ 予算、納期、要件がはじめから決まっている
「見積もり」が「計画」になってしまう原因の一つが、予算、納期、要件がはじめから決まっていることがあります。決まっている条件を満たすように、見積もり、スケジューリングをでっち上げてしまうのです。
■ 受注することが前提になっている
ビジネス上、条件が合わないことがわかっているのに受けないといけない。もしくは、営業が仕事をすでに「とってきた」場合は、どうしようもありません。やらないといけないのです。
条件が決まっていたとしても、プロジェクトがその条件を満たせるわけではないのです。大切なのは「条件」と「計画」を同一視しないことです。条件は条件としてあったとしても、無理を承知で受けたのであれば、計画は現実にあわせて立てなければなりません。
■ プロセスが設計されていない
プロジェクトが燃えることがわかっているのに「言い出せない」のは、プロセスが設計されていないからです。「なんとなく」燃えることはわかっていても、どのようにプロセスを進めるかが明確になっていなえければ、説明のしようがないからです。
プロセス設計の過程では、プロセスのシミュレーションが行われます。シミュレーションすれば、どんなプロセスが必要で、どれぐらいの時間がかかるのかがわかるのです。
■ 「燃やさない」方法はある
プロジェクトというものは、何もしなければ「必ず燃える」ものです。プロジェクトに与えられる条件が「甘い」ということはまずありません。ビジネスが競争にさらされている以上、プロジェクトの条件も競争に勝つことを前提に組み立てられるからです。
しかし、「燃やさない」方法がないわけではありません。方法はあるのです。それを知り、実践することで、経営者、マネジャー、現場が大きく変わるのです。
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