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今を生きるビジネスマンにとっての新天地とは何処にあるのか?新大陸発見を目指してともに航海しましょう!

あなたが積み上げてきた経験は、AI時代の最強のコンパスになる。

これまで、それなりに経験を積んできた。けれど、次にどこへ向かえばいいのかは、誰も教えてくれない。

あなたは今、どんな「地図」を持って、毎日を生きていますか?

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会社が描いたキャリアパス。業界の常識。SNSで目にする「成功者」の軌跡。
そういったものを、無意識に「地図」として使っていませんか?
もしかしたら、自分の地図だと思いながら。

でも──その地図は、誰かが作ったものなのです。
そして、あなたの行き先を、本当に示しているものでしょうか。
地図ではなく、コンパスを持て
地図ではなく、コンパスを持て。 "Not a map, but a compass."

今回は、一本の映画と、私たちの働き方を変えた出来事を旅のパートナーとして、「自分のコンパス(内なる羅針盤)」を取り戻す話をしたいと思います。

I. 問いかけ:あなたのコンパスは、どこを指していますか?

ChatGPTが世に登場してから、約3年半が経ちます(2022年11月の公開以来)。

「すごい技術だ」という感嘆から、「自分の仕事が変わるかもしれない」という現実感へ。多くの人の受け止め方が、確実に変わってきました。

情報は増え、選択肢は変わり、「正解」を示してくれるAIまで登場した。
なのに──なぜか、行き先が見えにくくなっている気がしませんか?

それは、「地図」がありすぎるからかもしれません。
どの地図を信じるべきか。どのルートが正解か。情報が多すぎて、かえって足が止まってしまう。

そういう時代だからこそ、大切な問いをさせてください。

『あなたの内側にある「コンパス」は、今どこを指していますか?』

II. 背景とキーメッセージ:レーダーからコンパスへ

経営思想家のジム・コリンズは、変化の時代には詳細な地図よりも、自分たちの進む方向を示すコンパスが重要だ、というメッセージを語っています。

地図は、すでに誰かが歩いた道を記録したものです。過去の足跡が、紙の上に広がっています。

一方、コンパスは方向を示すだけ。具体的なルートは示しません。でも、どんな地形でも、どんな天気でも、北を指し続ける。

ChatGPTが登場してからの3年半の間に、「地図」という概念そのものが揺らぎました。正解だと思っていたキャリアパスが消え、一昨年まで求人があった職種が縮小し、新しいスキルの「地図」が毎月のように更新され続けています。

そんな時代に必要なのは、より精度の高い地図ではないかもしれない。

自分の中にある「コンパス」──つまり、価値観・使命感・何のために働くのかという根っこの部分──を、もう一度確認することが必要なのかもしれません。

それに、この根っここそが、縦横無尽に地下に張り巡らされたうねうねとしたつながりを持って、色々なところから栄養や情報を吸い上げる仕組みとして必要なのだと思います。
 Key Message

レーダー(他者からのシグナル)に頼るのをやめ、コンパス(自分の価値観)で進め。
それが、サードキャリアの本当の出発点だ。

III. レーダー型 vs コンパス型──AI時代のキャリア論

ここで、少し整理してみましょう。

私が「レーダー型」と呼ぶのは、常に外部のシグナルを受け取り、それに反応し続けるキャリアの在り方です。
  • 上司・同僚の評価が気になる
  • 業界トレンドに合わせてスキルを積み上げる
  • SNSの「成功例」に自分を近づけようとする
  • 会社のキャリアパスに沿って、次のポジションを目指す
これは決して悪いことではありません。社会との接続を保ち、市場価値を維持するために必要なことでもあります。

でも、AIが登場した今、「レーダー型」には一つの大きなリスクがあります。

AIは、情報収集やパターン認識という意味では、人間のレーダー能力を大きく上回りつつあります。

つまり、「レーダー型」のキャリアにこだわり続けると、AIとの競争に巻き込まれてしまう。そして、自分の目指しているゴールが見えなくなり、方向性が分からなくなってしまうリスクがあります。

では、「コンパス型」はどうか。

コンパスは、外部からの情報を拒否するわけではありません。でも、判断の最終的な根拠は、自分の内側にある。「これは自分の方向性と合っているか」「自分が本当にやりたいことか」という問いを、常に持ち続けることができます。

キャリア心理学の研究が繰り返し示しているのも、これと同じことです。外的動機(給与・地位・評価)から内的動機(意味・使命感・喜び)への転換が、キャリア後期になるほど重要になる。

そしてAI時代は、この転換を「後期の課題」から「今すぐ、誰もが取り組むべき問い」に変えています。
視点 レーダー型(従来) コンパス型(転身)
方向性の源 外部の評価・期待 自分の価値観・使命感
変化への対応 周囲に合わせて調整 自分の軸から判断
AI時代の課題 情報過多で混乱しやすい ノイズを自分でフィルタできる
キャリアの軸 肩書・役職・年収 意味・使命・物語

IV. 今回の旅の紹介映画:『キャプテン・ファンタスティック』

2016年公開のアメリカ映画、『キャプテン・ファンタスティック』(監督:マット・ロス、主演:ヴィゴ・モーテンセン)。

ひとりの父親が、6人の子どもたちを連れて、社会から切り離された深い森の中で暮らしている。

そこには、テレビもスマートフォンもない。代わりに、哲学書があり、物理学があり、音楽があり、サバイバルの知恵がある。毎日、父は子どもたちに問いを投げかけ続ける。「なぜ?」「どう思う?」「それは本当か?」
地図のない森で、父は子どもたちに問い続けた。「なぜ?」と。
地図のない森で、父は子どもたちに問い続けた。「なぜ?」と。 "In the forest without a map, he kept asking: Why?"

やがて、ある出来事をきっかけに、家族は「外の社会」へと踏み出すことを余儀なくされます。

そこで子どもたちが目の当たりにするのは、社会の「地図」の豊かさと、同時に、その地図に依存しすぎることの危うさでした。

「なぜそれをするの?」
「決まりだから」「みんながそうしているから」

──そんな空気に触れるたびに、主人公の家族は、自分たちがどれだけ「コンパス」を大切にしてきたかを思い知ります。

この映画が私に教えてくれたのは、コンパスを持つことの意味でした。

地図がなければ、迷う。でも地図に頼り切れば、地図にない場所へは行けない。

自分だけのコンパスがあれば──たとえ地図がなくても、次の一歩は踏み出せる。

V. 参加型:あなたのコンパスを言葉にしてみよう

一つ、試してみてください。

今の仕事や生き方を選んでいる理由を、3つ書き出してみてください。
  • 「〇〇だから(外部の理由)」
  • 「〇〇が評価されているから(外部の理由)」
  • 「〇〇が好きだから/大切だから(内部の理由)」
その中に、「内部の理由」がいくつあるでしょうか。

そして──それを一言で表すとしたら、どんな言葉になりますか?

それが、あなたのコンパスです。

VI. まとめ:地図は借りられる。コンパスは自分で持つ。

地図がなくて、怖いですか?

そうかもしれません。でも、大航海時代の航海者たちも、最初は「ここから先は未知の海」という地図を手にしていました。

それでも彼らは出発した。なぜなら、コンパスがあったから。そして、向こうに何かあるという確信があったから。

AIが地図を書き換え続けるこの時代、私たちにできることは、もっと優れた地図を探すことではないかもしれない。

自分のコンパスを、もう一度、手に取ることかもしれません。

私自身も、企業から大学へ、大学から地域へ、そしてAI時代のLearning Chefへと、いつも完成された地図を持っていたわけではありません。むしろ、地図がないからこそ、自分のコンパスを確かめる必要がありました。

転身とは、新しい地図を手に入れることではない。自分のコンパスで、自分の方向を決めることだ。
コンパスはすでに、あなたの中にある。
コンパスはすでに、あなたの中にある。 "The compass is already inside you."

「地図は領土ではない。」
── アルフレッド・コージブスキー
コージブスキーのこの言葉は、1933年に書かれたものです。「地図(言葉や概念)は、現実そのものではない」という意味で、現代のAI時代にも、まったく色あせていない。

地図を鵜呑みにせず、コンパスに問い直す。

それが、Your Third Actの第一歩です。

Learning Chefへの旅をもっと深く。

実務家教員という「新しいサードキャリア」の具体的な歩み方を、拙著に書きました。もしよろしければ、レビュー欄であなたの「転身への想い」や「小さな一歩」を教えてください。あなたの物語が、同じ悩みを持つ誰かの背中をそっと押す力になります。


【参考】
■ 映画『キャプテン・ファンタスティック』(2016)
公式情報:https://www.phantomfilm.co.jp/captainfantastic/

■ ChatGPT公開(OpenAI):2022年11月
https://openai.com/ja-JP/index/chatgpt/

■ ジム・コリンズ 経営学者・ビジネスコンサルタント

■ アルフレッド・コージブスキー『科学と正気』(1933)


あなたの声が、誰かの小さな一歩を後押しする風になります。
これからも一緒に、"転身の時代"を育てていきましょう。

平尾 清
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