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日本や日本人って何だろう。改めて「海外」を考えるヒントを身近な話題から

「少女時代」は「アイドル界のサムソン」になるのか?

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最近、通勤途上の三軒茶屋駅や渋谷駅で、気になるポスターを見つけた。

きれいな写真はこちら

20100813

これを見て、私の脳ミソは久々に刺激を受けた。

  • 何これ? モデル体型の美人ばかり集めて、化粧品の広告?
  • DVD。。。また新手のアイドルグループの登場か?
  • それにしても、美人揃い。キャッチコピーの通り”美脚揃い”で、よくこんなメンバー9人も集められたなあ。どこかのモデルクラブの新戦略?
  • あれ、「来日記念」って書いてある。と、言うことは、彼女ら日本人じゃないの?じゃあ、どこの国?

ということで、自宅に帰って早々調べてみると、彼女らは韓国ポップス(K-POP)の人気グループらしい。

今回のポスターは日本上陸作戦のためのマーケティング施策のようだが、既に中国、アジア地域の音楽市場を席巻しているようだ。まさに、この大きさでこの写真を見せることに意味があったように思う。こういう私は、まんまと乗せられたわけだ。

日本市場においては、この分野では、やはり「モーニング娘。」や「AKB48」が先輩格だと思うのだが、YouTube上のプロモーションビデオなどを見ていると、少し狙っているセグメントが違うような気がする。

ポップなバージョン


YouTube: [Official Full PV] 'Oh' - 少女時代 韓国の女性アイドル

大人っぽいバージョン


YouTube: HQ [MV] 少女時代(SNSD) Run Devil Run 日本語訳[Japanese Sub]

ダンスの揃い方なども歌も本格派で、日本のアイドルよりは年齢層も高く、「子供っぽさ」よりも「大人っぽい色気の高さ」を感じさせられる。むしろ、Spice GirlsとかDestiny Child の出てきた頃に近いかな?と言う気もする。

「これなら、米国ハリウッド系のShowBizの世界でも通用するのかも?いや、最初から、その辺の世界市場を狙って結成されたのかも?」と感じさせられるのである

一方、最初にこの分野の市場を切り開いた?「モーニング娘。」は、日本のオタク文化の担い手としてフランスを中心とした欧州ではでは受けているもの、2番手「AKB48」の米国デビューはイマイチだったようだ。YouTubeの再生回数などを見ていても、少なくともAKB48よりこのグループへの関心は高いようだ。(ファンの方、失礼)

ここまで考えた時に、家電業界の図式がメタファーとして浮かんできた。

  • 「このグループ(タレント事務所)は、まるで、アイドル界のサムソンを狙っているようだ」
  • 「日本は、Cool Japanの分野でも、早くも韓国と競争に入るのか?」
  • 「SONYよりもSamsungの方がオシャレ」と言う感覚にピッタリくるグループに感じられる。
  • どうせなら、逆転の発想で、このグループに日本企業が宣伝スポンサーになったりしないだろうか?

と言う思いが、よぎり始めた。他にも最近のK-POP女性グループでは、KARAの人気などが報道されたばかりだが、本国ではこのグループこそが本命視されているようだ。

このグループの所属事務所(SMエンターテイメント)について調べてみると、やりかたは日本のジャニーズやホリプロのいいところを束ねたような雰囲気もあるが、資本関係ではエイペックスやUSENの資本も入っているようだ。さらに吉本興業やテレビ朝日との関係もあるようで「日本企業も見るところを見ているな。やられっ放しではないようだ」と、なぜだかほっとひと安心。

既に、予定されている日本での初回講演(8/25)が応募殺到につき1回から3回に拡大されたり、ヒットチャートへの登場が見られるなど予兆は現れている。

まるで、DoCoMo携帯にスタイリッシュなデザインをウリにして、一気に韓国メーカーが参入を果たしてきたときのような感覚だ。

この美人グループには、相当大勢がハマりそうだな。美脚、警官ルック、ミニスカート、、、etc. なんか「オタクからおじさんまで」男性キラーの要素がてんこ盛り。

日本のお姉さんたちが韓流ドラマのイケメンにはまったように、日本男子キラーにはもってこいのようだ。こういう出来事がキッカケで、韓国語を学び始める若者も増えてくるだろう。それはそれで良いことだ。

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