ApacheConで、こんな人たちに会った!--その2
ApacheConでは「Lightning Lottery Talks」という、ちょっとしたゲームのようなイベントがありました。5分の持ち時間で、自分のアイディアや意見をみなの前で話すことができるというものです。参加者は自分の名前とテーマを紙に書き、それをハコのなかに入れます。スタッフがそのはこを持って会場をまわり、選んだ人に1枚引いてもらう、という仕組みです。
写真のように、ステージに立つと、カウントダウンが始まります。「こんなプロジェクトはどうか?」「こんなときにどうすればよいと思う?」といったものから、「どうしてApacheが嫌いか」まで、参加者はさまざまなテーマで会場を沸かせました。
このとき、会場を大爆笑させていた1人がロンドンのUpayavira(写真中央)さん。Apache Software Foundation(ASF)のメンバーです。何のアイディアだったかは別の機会にーーIIJの川井さんに説明してもらったのですが、まだ飲み込めません。うーん。
Upayaviraさんは翌日、早速Apache Incubetorに提案すべくASFメンバーに署名活動を開始、半日で4分の1に相当する30以上が集まったそうです。「発明とは、このような冗談みたいなことから生まれる」と言い残して去っていきましたが、もしも発明が生まれた瞬間に立ち会っていたとすれば、後で自慢できそう。
右隣は、会場で出会った数少ないフランス(私の本拠地です)人、Raphaelさん。私の疑問に、「(フランス人は)バカンスに出かけてるから」と答えてくれました。納得。
左隣は、Santiagoさん。スペイン・マドリッドからの参加です。オープンソースは2000年から。現在、ASFのメンバーで、Apache PortalsプロジェクトのVPを務める。「プログラミングは好きだけど、(締め切りという)ストレスも多い」というSantiagoさんは、大学でも教えているらしく、最近になって“現場”とそれ以外と、いいバランスになってきたとのこと。
マドリッドと聞いて、「マドリッドで襲われて、2000円盗まれた」と私が自慢すると、「ノルウェイでお財布を盗られた」とSantiagoさん、思わず不幸自慢…。
以前、TシャツモデルになってくれたAjithさん(写真右)は、3人でスリランカから参加。津波からの復旧は、いまだに見通しが立たないそうです。
欧州ソフトウェア特許反対運動の中心的存在、FFIIのブースで。左のBernhardさんは、この運動のために会社を1年休職中なのだそうです。今月初めの否決を受けひとまず活動は落ち着いたそうですが、「戦いはまだ終わっていない」とのこと。
カチャカチャというキーボードの音に混じって、チャリンチャリンとお金の音がしていたのが、この人たちの一角。Linuxペンギンを初めとした各種OSSグッズを販売していました。こんなビジネスが成立するとは、さすがのLinus Torvaldsも、Richard Stallmanも、予想しなかっただろうな。1998年、当時大学生だったPetraさん(左)が友人20人を募って、Linuxペンギンのぬいぐるみを共同購入したのがきっかけ。ならば作ってしまおう、さらには売ってしまおう、と事業にしてしまったのだそうです。現在、230あまりの製品を持ち、直販、再販しているとのこと。ちなみにコア事業はグッズ販売ではなく、組み込みLinux開発だそうです。念のため。
今回の人気ナンバー1は、ペンギンのバッチ。Debianのものも人気だそうです。ぬいぐるみにTシャツ、時計、なるほどいろいろあるんですね……、ところでApacheグッズは?--「実は、今日届くはずなのに届かない」と泣き顔。残念!
Ken Coarも発見。というより、目立っていました。Apache Software Foundationは5年後どうなってる?--「物事の移り変わりは非常に速いから予想できない。多分、うろうろしていると思うよ」。コンピュータに向かわないときは何をやっている?--「ほとんどの時間コンピュータに向かっている。それから、食事もする」(といってお腹をポン)。冗談はさておき、SF小説を良く読むのだそうです。