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共創でマーケティングを変える!

「世界を変える」 チャンスに乗じる企業たち Vol.1

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弊社はマイケル・ポーターも主催者の1人であるCSV推進団体であるShared Value Initiative公認アフィリエート会社なのですが、このグループでは様々なCSVに関連する事例やノウハウが共有されています。

CSVはポーターが提唱した新しい経営競争戦略ともいえますが、コトラーのマーケティング3.0 にも通ずるアプローチです。顧客との共有価値を「社会的な課題解決」ととらまえ、この課題解決自体をビジネスにするという考え方で、エンゲージメント・マーケティングの究極のお題とも言えます。(CSVとエンゲージメント・マーケティングに関してはこちらの資料をご参照ください。)

弊社でこのSVIの日本語Facebookページの運用を開始したので、適宜このブログでも情報を共有していきます。

change

国連が最近発表したグローバル・ゴールズ(SDGs:持続可能な開発目標/2030アジェンダなどと呼ばれる)に沿って多くの企業が革新を進めようとしていることを、ビジネスリーダーは無視できない状況です。

2015年9月25日に国連で正式採択されたSDGsは、私たちの暮らす世界・社会を改善するための17の目標からなっています。これは、途上国だけではなく、先進国も含む世界全体の重要な社会課題に関係するものです。

気候変動、健康的な生活、あらゆる形態の世界の貧困を終えることなど、野心的な目標が示されているこの問題。

ビジネスリーダーが注目すべき事として、この目標は政策立案者や開発支援機関だけに課せられたものではなく、この変革をリードすることによって、民間企業も多くの利益を得られるということです。
企業にとって、SDGsの多くの目標に取り組むことは、新規市場や新たな顧客ニーズの開拓、そして共有価値(Shared-Value)創造の機会でもあるのです。

そしてすでに多くの国がこれらの目標に取り組んでいます。
(SDGsはno one will be left behind:誰も置き去りにしないという理念を掲げていますが)SDGsを無視するものこそ、置き去りにされる(will be left behind)でしょう。

フォーチュン誌が最近発表した「世界を変える企業」にリストされた企業(http://sharedvalue.org/fortune-change-world-list)の多くがSDGsをビジネスチャンスと捉えています。単にPRの機会というだけではありません。これらの企業は、世界が直面した大きな課題を解決するという、巨大な、未開のマーケットを開拓しているのです。

以下、その事例をご覧下さい。

【目標2】: 「飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進すること」

田舎の地域では、農家が貧しく品質の高い作物をつくることが難しいと言われていますが、Jain Irrigation社(フォーチュン誌のリストで7位にランク)は、これを解決する技術やインフラを提供しています。水利用の効率化のために、同社はこれまでの伝統的な湛水かんがいの30%の水しか使わない技術インフラを開発し、インドの多くの小規模農家へと展開しています。水が削減されたことで、多くの農家がより広い面積作付けを行うことにより、これはJain社のビジネスの成長にも結びつくのです。

原文:Share Value Initiative
Companies that Capitalize on Changing the World (by Ellen Martin 2015.9.25)
http://sharedvalue.org/.../companies-capitalize-changing-world

*この項続きます。

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