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デジタルとアナログの間を行ったり来たり

表面を隠して見える内面

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 総務省の発表によると、3月末時点の国内ブログ利用者数は延べ約335万人でSNSは111万人、9月末時点となるとブログが473万人でSNSが399万人。予想通りに着実に増えている。

 そのせいか最近ますますブログやSNSで人物を見る機会が増えてきた。一般的にはオルタナティブ・ブログやビジネスSNSのように実名を公表するものの数は多くない。乱立する多くは匿名だ。しかしむしろ実名を明かさないことで、当人の意外な側面が垣間見えてしまうこともある。特にハンドル名やプロフィール写真からは当人が実社会に明かさない本質のヒントを見いだせることもある。意外と興味深い。

 プライベートのメールアドレスやサイト登録IDもそうだ。大抵は登録時に本人がとっさに思い浮かべた文字の羅列に過ぎない。だがそれで年や誕生日、好きなブランド、家族の名前や愛称が推測できたりする。当人しか知り得ない情報が暗に含まれることもある。

 あと多くを語るのがプロフィール写真だ。不特定多数に見られることを考え、当人が当人を示すものとして厳選したものだ(そのはずだ)。自分の写真ならどう見られたいか、どう表現したいかがうかがえる。趣味の場面で撮影した生き生きとした表情の場合もある。本人が「気に入った自分」、または少なくとも「他人から見られても許容できる自分」の姿であることが多い。

 人物写真で自分ではないとなると、よくあるのが「我が子」。特にまだ幼いと自分の分身というイメージが強いのだろう。一方、好きな有名人やキャラクターになる場合もある。これは自分の理想像かもしれない。少なくとも自分が思う自分と何かが重なる存在だろう。人物写真ではないとなると、自分の作品もよくある。我が子のようでもあり、広くアピールしたいものだ。一貫して言えるのは「自分が見て飽きない」ものでもある。

 こういうことを無意識に選ぶ人もいるし、計算して出す人もいる。それもまた面白い。

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