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デジタルとアナログの間を行ったり来たり

指数関数ロケットで進んでいるか、緊急脱出したかの兆候を知るグラフ

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「感染"爆発"」という表現をよく目にします。
確かに、グラフが急に立ち上がっているのでそう感じます。

感染症は倍々に、指数関数的に増えていくのでグラフでは「爆発」したように見えます。何もしなければ、どの国でも同じです。起きる時期が違うだけです。

爆発の渦中では目盛りを変えながら急激な増加が続くので、指数関数的な増加が続いているのか、収まる傾向にあるのかよく分かりません。

そこで物理学者さんが指数関数的増加の渦中にあるかそうでないかを見分けるためのグラフと動画を公開してくれています。

Physicist's Video Studies When and How COVID-19 Will Peak

logscale.png

ポイントはグラフの軸を対数にしていることです。指数関数的増加の渦中はリニア(直線的)になります。行動に制限をかけるなど何らかの措置が功を奏し、指数関数的な増加に歯止めがかかると、直線から「落ちる」ように見えます。

(作者は指数関数的なロケットに乗ったまま(上る)か、緊急脱出した(落ちる)かという表現を使っています)

このグラフは感染をどう抑えるかという話ではなく、指数関数的増加傾向にあるかどうかを視覚的に把握することができるというものです。「爆発」という言葉は漠然としていて感情的に不安になりますが、冷静に捉える一助になれば幸いです。

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