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サカナクション 公開レコーディングをUst配信、総視聴者数36,000人!

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10/23(土)、「坂本真綾の満月朗読館」が約33,000人を集めた30分後の
23:00から、「サカナクションのUSTREAM公開レコーディング」が開始。
深夜1:30までに約36,000人が試聴。最大瞬間視聴者数は5,700人(7colors.tv調べ)

Sakana2_1_2

サカナクション「目が明く藍色」のPV監督でもあるクリエイターの島田大介氏が作った
映像(急遽5日間で制作したらしい)を、サカナクションのメンバーでその夜初めて観賞。
そこで受けたインスピレーションをもとに、映像に合わせて即興で音楽を作り上げて
レコーディングしていくという取り組み。10/8に初の武道館公演で1万1000人のライブを
やったばかりだというのに、なんと意欲的なアクション。そして、なんと贅沢な番組か。

テレビなどで下手に編集された番組を見るよりも断然面白いドキュメンタリーだった。
島田大介氏の映像がこれまた難解で、それに対し「うわー」「そうきたか…」みたいな
サカナクションのメンバーの反応が如実に画面から伝わってきていた。しかし、そこから
瞬く間に、彼らの音楽が出来あがっていく。われわれ視聴者は終始それに圧倒されっ放し。
という1時間半であった。(訂正:2時間半でした)

#sakanaction 10/24サカナクション公開レコーディングUSTREAM中継の模様
(※音作りをしている最中のコメントを拾っているTogetter)

※サカナクション×島田大介氏の「目が明く藍色」のPVはこちら


■プロフェッショナルの姿勢

制作過程をそのまま見せるというのはとても度胸のいることではないだろうか。
彼らはそれを出来る自信があって、そして、この実験的な取り組みや曲作りの空気を
ファンと共有したかったんだろう。

その言い出しっぺであろうボーカルの山口一郎さんは、時間内に曲をまとめるためか
プロジェクトリーダーとして非常に優れた采配をしていた。曲を作る過程における彼の
「決断力」は、ビジネスマンとしても学ぶところが多かった
現在このUstのアーカイブは
無いようだが、もし公開されれば、そこにも注目して見てもらいたい。

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メンバーは画面右上に見えているスクリーンを見ながら作曲。
視聴者にも画面内に必ず映像を表示させ、メンバーと同時に視聴できるようにしていた。

また、音作りの過程で自分たちの作業に没頭してしまいそうなものだが、
「いま出てるこの音って視聴者の人たちにも聞こえてます?」「もしUstream落ちたら
曲やってる途中でもいいから一声かけて」というような視聴者への配慮も欠かさない。

Ustに慣れているのか。ライブを生業にしているから、というのもあるんだろうけど。
いずれにせよ、プロのアーティストの才能、スタッフの優秀さ、連携の素晴らしさなど、
音楽に対する姿勢を感じられる企画であった。

■新しいメディアの姿

夜11時から開始し、深夜1時半にTake3(訂正:ラストはTake4でした)を録ってUstreamは終了したわけだが、
スタジオ自体は午前4時まで。結局あのあとどうなったのかなと思って
一郎さんのTwitterを見に行くと、案の定、レコーディング終わってなかった

おつかれさまです。そして本当にありがとうございました。

こうやって好きなバンドが曲作りしている様子が公開されて、それをLIVEで見られる
機会があるなんて、1年前には想像もしていなかった。こうした実験的なコンテンツの
積み重ねが、これからの新しいオンラインメディアの姿を形作っていくのだろう。

彼らは今年3月にもニューアルバム「kikUUiki」の発売を記念して、同じくUstreamで
試聴会およびトークライブを開催している。新しいメディアを活用するアーティストとして
今後もこうしたアクションを期待したい。

●参考記事
サカナクション、USTREAMで実験的な公開レコーディングを実施決定 - BARKS ニュース
サカナクション「目が明く藍色」PVをYouTubeでフル公開 - ナタリー

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