デスクトップPCは持ち歩けない
半径300メートルのIT:仕事ができないだけじゃない PC機内持ち込み禁止のリスク - ITmedia エンタープライズ
数ヶ月前からでしょうか。特定の国と米国を結ぶ旅客機内に、PCを持ち込むことが禁止されるようになったようです。このことからの考察として書かれたこの記事を読んだのですが、自分の想定外の内容で、大変興味深かったです。
詳細はお読みいただきたいと思いますが、機内持ち込みができないと貨物室に預けざるを得ない、自分の身から離れると誰かがPCに触れるかもしれない、ロックしておくのは当然だがそもそもPCの中にデータを収めるべきではない、Evernoteなどを活用するとして、そのアクセスにも対策を取るべき。ざっとこんな感じです。
正直そこまでは考えていませんでした。私の現在の業務では海外出張はおろか国内出張もほとんどないのですが、あったとしても機内くらいはのんびりしたいなと思ってるタチなので。
今の会社はPCを持ち出すことは許されるので、お客様先でのプレゼン、出先オフィスや自宅での作業のために私も日々ノートPCを持ち歩いています。もちろんセキュリティ対策はしっかりしています。
振り返ってみると、入社してから数年はノートPCではなくデスクトップPCを使っていました。そのため、どこでも仕事というわけにはいかず、お客様訪問の前や後には会社に帰って来て作業せざるを得なかったのです。
別の事業所には他の事業所から来た社員向けに共用デスクトップPCが置かれていました。メールを読むためにはグループウェアのLotus Notesを利用する必要があるのですが、アクセスする際にはNotesのIDファイルを読み込ませていました。そのファイルは今だったらUSBメモリーキー、あるいはネットからのアクセスなのでしょうが、当時はフロッピーディスク(IBMではディスケットと呼称)からでした。
出先でも仕事ができる環境を設けていたということについては当時から先進性はあったのですが、今振り返ると随分と牧歌的ですね。その分セキュリティリスクは低かったと思います。
現在はPCだけでなくモバイル機器から様々なことができるようになり、利便性ははるかに高くなりましたが、リスクもそれだけ大きくなりました。
今さら昔に戻ることはできませんが、セキュリティ対策を重視するのであれば、利便性を落とす、つまり我慢するという選択肢も考えざるを得ない、でも、いずれそれをブレークする技術の進歩がきっと出てくる。ふとそんなことを考えました。
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