機内でのWiFi接続体験からクラウド型サービスの無償版について考えてみた
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私はデジタルセラーとして、原則として自席よりお客様への営業活動を実施していますが、ケースによってはお客様を実際に訪問することもあります。先日は飛行機で出張したのですが、その際、WiFiの無料サービスの案内がありました。シートポケットにリーフレットが置いてあるだけではなく、機内アナウンスでも紹介されていましたので、結構宣伝に力が入っているのかなと思いました。
無料なのは接続後15分間のみ。有料版は30分400円、もしくはフライトの距離によって、また、スマホかタブレット&パソコンよって異なり、500円から1200円までです。 このプランでは、メールをチェックしたり、SNSに投稿したりと、普通にネットが使えます。それ以外に航空会社独自のプランとして、ビデオプログラム見放題というのもあります。観光情報や航空会社からのインフォメーション、バラエティ番組やドラマなどを視聴できます。こちらはフライト中無料です(離着陸時は利用不可)。 少し前からこういったプログラムがあったのだと思いますが、飛行機はたまにしか乗らない現在、今回が初めての体験だったわけです。いままでも、資料を作成したり、メールを処理したりしてきましたが、それはネット環境がない前提ですから、メールであれば搭乗前にレプリカを取得しておいて、返信メールを機内で作成し、降機後にネット接続して送信、というのが流れでした。それが機内で一連の流れを完結させることができるのですから、それは便利ですよね。 まぁ、それができてしまうと、仕事から解放されるところがなくなるとも言えるのですが、空港からのバスや電車でメールチェックしていたのが早まっただけとも言えます。これは自己の仕事に対するポリシーの問題ですね。 あと、やはりSNSチェックはしてしまいますね。私の場合はTwitterと部門のページを管理しているFacebook。後者は1日1記事ペースで更新しているので、フライト中でも記事が書けるのは便利です。 ちょっとメールチェックして、さらっとSNSを眺める。これなら15分間でも十分かなと私の場合は思うわけですが、間違いなくうれしいサービスではあります。そうなると、航空会社の視点で言えば、直接的な収益にはならないものの顧客満足度の向上には寄与している、ひいてはライバル会社との競争上優位に働く、ということになるのでしょうか。専門的なことはわかりませんが。 私の担当するクラウド型のアナリティクス・ソリューションは、クラウド型ということもあり、最初の30日間は無料、あるいは機能は制限されるもののずっと無料という形式をとるものが多いです(IBMのクラウドがすべてそうということではありません)。営業の立場からすると、無償版の存在は時に良し悪しだと思っています。無償版があるからまずは気軽に使ってもらうことができ、その中で気にいっていただいた方に納得の上で有償版を購入してもらう、というのがもっとも優れたシナリオです。一方で、無償版でできることが多すぎると、それで十分だと思って有償版に移行してもらえないので、もう少し無償版で提供する機能を制限すればいいのに、と思うこともあります。ただ、きっと会社としては十分にマーケティング上の戦略、戦術を考えて決めたことで、お客様満足度と収益のバランスを考えた上での設定なのだとは思っています。 私は営業なので、その与えられた条件の中で工夫して、お客様が満足して購入いただけるようにいかに導くか、このことに知恵を絞るのみです。 といろいろ考えを巡らせてみましたが、やはりネット中毒とまではいかないものの、ネット環境があると落ち着く自分を改めて実感してしまったのでした。IBM 中山貴之のWeb Page (平日は毎日更新中)
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