ダサいオヤジは「暴力的存在」なんだそうな
諸兄よ!一大事である。のど元に匕首を突き付けられたのである。祥伝社新書で「ダサいオヤジは『暴力的存在』である」(松尾智子著、2007年8月5日初版第1刷)という本が出てしまった。コミュニケーションは外見から始まる、というこの本は、ついに我慢がならない女性からの真摯な問題提起である。
「男は中身」「男は清潔であればいい」というのは思い込みであると言い切る著者は、化粧品やエステティックサロンなどの経営のコンサルテーションを本業としている、その道のプロである。そのプロから見て、ダサいオヤジは、コミュニケーション能力が欠如していると看破されている。
内容は読んでいただくとして、ダサさを確認するポイントは、
口臭
体臭
歯
髪の毛、顔、爪
ワイシャツ、下着
スーツ、ネクタイ
靴、靴下
だそうだ。貴兄、大丈夫か?私の場合、
×口臭
○体臭
×歯
○髪の毛、顔、爪
○ワイシャツ、下着
○スーツ、ネクタイ
△靴、靴下
だと思う。毎朝、必ず、シャワーを浴び、体も顔も質のたいへん良い石鹸(贅沢をさせてもらっている)で洗い、シャンプーも化合物を使っていない高価なやつで、コンディショナーも同じ。あとで、汗をかきそうな体の部分にはオードトワレをスプレーしている。いまはブルガリオム ソワールを使っている(えへん)。普段は L'OCCITANE のヴァーベナなのだが、ちょっと浮気中。だから、体臭はオッケー。
口臭も、歯も含めてダメ。虫歯があるのだが、歯医者が大嫌いなので、直してないのだ。スーツは大丈夫、だと思う。たぶん。靴は、踵が若干だが磨り減っている。靴底を変えないと。なので△。
諸兄よ、やっぱり加齢臭は絶対的にまずい。外見は見なければいいのだが、臭いは逃げられない。松尾氏に言わせれば、臭いオヤジは悪辣なテロリストだそうだ。私も、満員電車に乗るときはマスクをつけているが、臭いやつは臭い!!解決策は、私が毎朝やっているように、シャワーを浴びること。私は夜と朝、毎日2回風呂に入っていることになる。オードトワレも使ってみよう。ムスク系(麝香)は日本人に向かないので、植物系にすべきだと思う。
まあどうやっても、私の場合旧日本人の典型的体型である、「チビ」「デブ」「メガネ」「ガニマタ」なので、外見全体としては諦めざるを得ない。さらにはメタボリックである。著者の松尾氏は男性もエステティックサロンに通うべきだと書いている。贅肉をマッサージで取ってもらえる。しかし、この私の贅肉は、私的美的感覚を基準とした美食(ご理解いただけました?)の結果である。簡単に失うわけにはいかない(えっ?)。
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この本とほぼ同時に、「甘党流れ旅」(酒井順子、角川書店、2007年7月20日初版第1刷)も購入した。「甘味屋さんは女の居酒屋である」から始まるこの本は、日本47都道府県にある甘いものを酒井氏が食べ歩く、という本で、特に酒井氏が好きな京都の甘味処については何軒も出てくる。私、甘いものも好きである。この本はつぼにはまってしまった。
ふと気が付いたら、松尾智子さんと酒井順子さんは同い年だ。松尾さんの写真が本に出ているのだが、たいへんにお綺麗である。この年齢でこの美貌を保たれるのに、隠れた努力をかなりされているそうだ。デートに誘うなら、銀座のワインバーか。あ。ダサいオヤジはダメか。
酒井順子さんは、ナチュラル・ビューティである。松尾さんとデートをすると、(たぶん)こちらもちゃんとしようと気が張るが、酒井さんは、気持ちを蕩けさせてくれる、様な気がする。「負け犬の遠吠え」で講談社エッセー賞、婦人公論文芸賞を取り、「30代以上、未婚、未出産」を負け犬と言っちゃったひとなので、そんなに軽薄な人ではない。
ダサくない(格好いい、ちょい悪)オヤジの女性版がこの松尾さんだとすると、酒井順子さんの男性版とは、どんな男なのか・・・・・・。