オルタナティブ・ブログ > 代替案のある生活 >

ITの技術や方向性考え方について別の選択肢を追求します

業務連絡、業務連絡。Java SE 6.0 リリースしました。

»

まあ、Java関係者はもうご存知の事と思いますが、いよいよ Java Standard Edition(SE) 6が正式リリース(ダウンロード開始)しました。逆に Java に馴染みのない方には、なんのこっちゃ、と言う事だと思います。

Java SE はとっても簡単に言っちゃう(簡単じゃないかなぁ)と、JavaというIT基盤(プラットフォームという言葉で呼んでいます)のうち、サーバやデスクトップで汎用的に使われる言語やAPI、ツール、技術などを統合したものです。Javaというと言語じゃないのとお考えかもしれませんが、Javaがオブジェクト指向言語であるため、ライブラリやツールがついて来ます。

Javaが実行される環境は、これら様々なライブラリとユーザインタフェースのツールキットとJavaがどんな環境でも稼動するためのJava VM(仮想マシン)が付き、JRE(Java実行環境:Java Runtime Environment)と呼んでいます。このJREと、さらに開発用のコンパイラなどのツールやツールAPIと言語自身を含むものをJDK(Java開発キット:Java Development Kit)と言います。

■□■□

まあ(汗)、そのJava SEの最新バージョンが出たわけです。Java SE 6 の主な改善点としては、

  • 開発の容易性の推進
  • サーバでもデスクトップでもより早く稼動(より良いパフォーマンス)
  • 動的アタッチ(Dynamic Attach)という新しい診断機能でトラブル処理を単純化
  • Solaris DTrace サポートを改善
  • Windows Vista サポート
  • 互換性の維持(昔はご迷惑をおかけしました)

が挙げられます。これ以外に面白いところでは、

動的型付け言語(すみません、PHPとか Pyson Python(スペルミスです m(_ _)m )、Ruby、JavaScriptなどの事です)とJava技術をミックスさせるAPIが付いたので、Web2.0系サイトで、アイデアを具現化できる可能性が高まりました。

などなど。あと、Webサービス対応では、

  • Webサービスのクリエートをより簡単に
  • NetBeans IDE 5.5でのWebサービス用ツールの改善(容易性を増しました)
  • .NET との互換運用性の改善として SOAP 1.2 のサポート

があります。また、なんと Java DB というフルJavaのリレーショナル・データベース(コードネーム、ダービー)が「無償」でつきます。フルJavaですので、JavaVMがある環境ならどこでも稼動します。ついでに、Java のデータベースアクセス方法の JDBC が JDBC4 となり、XMLをSQLデータタイプとして取り扱ったり、BLOBやCLOBの統合も改善しました。

Javaはコミュニティによってスペックを決定します。このJava SE 6には、Apache, Intel, BEA, SAP, SAS, Capgemeni, Sun, Google, Oracle, Thoughtworks, HP, IBM, Red Hat といった企業を始め、個人の貢献者も多く参加されています。エキスパートグループと呼びます。今後、こういった所にも、日本の企業や個人が名前を連ねていって欲しいですね。

■□■□

さらにJavaネタですが、Javaの世界最大のイベント、JavaOne 2007 は、いつものサンフランシスコ、モスコーン・センターで、2007年5月8日(火)から11日(金)と決まりました。なんと、日本のゴールデンウィークのすぐあとなので、いまから廻りに下ネゴをしておきましょう。たぶん7日(月)はNetBeansのミーティングがあるのではと思います。日本のサンからも大勢参加しますが、当然、定員があり、去年行ったので今年は行けず、来年もむりかなぁ。痛いけど、自腹、切ろうかなぁ。ふっ。

Comment(6)