【公開されました】ニュースサイトアプリを再定義する「ITmedia」iPad版【Twitter、Evernote】
そんなつもりで作りました。
App Storeへの申請がひとまず済んだ。おそらくもうすぐApp Storeからダウンロード可能になる。「ITmedia」のiPad版だ。→公開されました。ダウンロードはこちら(App Storeへのリンク)。
「ITmedia」は既に28万人にダウンロードされ、利用されているiPhoneアプリだが、申請したのはその改訂版だ。iPhone版の機能はそのままだが、新たにiPadに最適化された機能が加わる。
iPadで使えるアプリは大きく3つに分類される。iPadに最適化されておらず、iPhoneアプリのままだが、画面を2倍にすることで、とりあえず大きく表示することは可能なもの。iPadに最適化されてはいるが、iPhone版とは別のアプリになっているもの。同じアプリでiPhoneにインストールすればiPhoneアプリ、iPadにインストールすればiPadに最適化されるもの。「ITmedia」はその3つ目に属する。
まず、デザインを見てほしい。ランドスケープ(横)での表示では、iPad標準のメールアプリに近い2ペイン。左側にカテゴリー別の記事一覧が表示され、その記事タイトルをタップすると、右側に大きく記事のタイトル、本文と写真が表示される。短めの記事ならばスクロールなしで読めるはずだ。
写真がたくさんあったりYouTubeなどの動画が埋め込まれた記事の場合には、本文の左下に表示される「地球アイコン」をタップしてほしい。すると、Safariブラウザで見ているのと同じ画面がアプリ内で表示される。これはiPhone版と同じだが、このサイズならば、YouTube画面をインラインで見ることができる。
●ツイートする、タイムラインを読む、メールする
記事を読んで面白い、メモしておきたいと思ったら、とれる行動は3つある。そのどれも、アプリを終了せずにできるのが「ITmedia」アプリの特徴だ。
まず、ツイートする。これはiPhone版にもあった機能。画面の右下にあるアクションボタン「→」をタップすると表示されるメニューの2番目にある「Twitterに投稿」を選べばいい。記事タイトルとURLが自動で入ったツイートを、アプリ内からできる。長いURLは短縮もできるし、そこにコメントを追加することもできる。それらをクリアすれば、まったく違う、個人的なつぶやきをTwitterに投稿することもできるのだ。
ポストされたツイートは、タイムラインとして表示され、自分の投稿以外のものも直近の20件を読むことができる。これらのツイートのリンクをたどると、アプリ内でブラウザ表示されるので、ほかのニュースやYouTube画面をアプリを離れずに見ることができる。
タイムラインは投稿しなくても見ることができる。画面の右下にあるアクションボタン「→」をタップすると表示されるメニューの一番上にある「Twitterタイムラインを表示」をタップすれば、あなたがフォローしている人たちの最新投稿を読むことができる。タイムラインにすぐにアクセスできるのだ。
記事のタイトルとURLを自分のメールアドレスに送ることも可能だ。この機能はiPhone版にもあったものだが、iPad版ではさらに使いやすくなっている。アプリ内からメール送信ができるのだ。通常のメールアプリのダイアログが表示され、そこに宛先を入れれば、そこに送信することができる。iPhoneではいったんアプリを終了してメールアプリが立ち上がっていたが、ITmediaアプリの中ですべて済んでしまう。
●Evernote
もう1つがEvernote機能。メディアのアプリとして、最初にEvernoteに対応したのがこのITmediaアプリだ。
もともとは、メモ機能だけはほしいと考えていた。自分が書いたメモを残して、それを次回起動時にも残っていて、ほかのアプリにもクリップボード経由で渡せて。
それを一部実現するのがTwitterだった。しかし、Twitterで公開したくないものもある。メールで自分宛に送るというのもあるが、前時代的だ。
そこで、「Evernoteでやってみては?」という提案をもらった。ちょうどEvernoteのAPIが公開されて、「どうせメモを実装するのならこれでやれば広がるのではないか」ということになり、iPad版に組み込むことになった。
Evernoteはクラウドに置かれた万能クリップボードのようなもので、このアプリでテキストを放り込めば、ほかのデバイスからもアクセスが可能になる。面白いのは、その投稿をITmediaアプリから離れずにできるというところ。 記事を表示させている状態で画面の右下にあるゾウのアイコンをタップすると、投稿のウィンドウが現れる。題名、タグ、本文が入力可能になっており、本文にはタイトルとURLが自動的に入る。それに自分のコメントを追加することもできる。
そこを全部クリアして、その場での思いつきをメモすることもできる。実はこの文章もEvernoteの投稿をアプリ内からしたのだ。読んでいる記事のタイトルとURLが記録できればブックマークとしての利用もできる。
日本のメディアが提供するiPad/iPhoneアプリで、Evernoteと連係した最初の製品になるのだが、これは特別に戦略的なことではなく、「こうしたい」という小さなニーズから生まれたものだ。
今回はiPadの国内発売に間に合わせることを優先し、実装出来なかった機能がまだある。どこかに不具合が残っているかもしれない。穴はふさぎつつ、さらなる機能強化をしていくつもりだ。現時点ではまだ新盤になっていないが、ダウンロードはこちらから。