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iPodラインアップに死角はあるか?:iPod nano編

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 “知らなくてもいい「iPhone」と「iPod touch」の相違点”のエントリーで、新nanoについて、次のように書きました:

 写真を見ただけで、「デブだ」とか思った人、反省するように(わたしのことだ)。見て触るとびっくり。この高級感あふれるメタル処理されたものが1万円台? デザインだけならどのマシンも勝てません。同価格帯のデバイスよりも3倍くらいは高い値段つけてもいいと思わせます。つまり、競合機種は機能で圧倒的な差別化、優位性を見せない限り、太刀打ちできないでしょう。少なくとも、商品を横に並べてはダメです。

 nanoについては実機を試しているところですが、その前に競合機の様子を調べてみようと思い、カタログスペックで得られるところを調べて、Numbersのテンプレートを使ってこんな表を作ってみました(PDFをダウンロード)。

20070908_ipod_2


 対象機種は、比較的メジャーでランキング入りしているメーカーによる、4Gバイトの動画再生機能を持つ音楽プレーヤー。nano以外では4機種を選んであります。ソニーの動画ウォークマン「MW-A806」、ZEN特許インタフェースの「Creative ZEN」、touch競合のときにコメントしたgigabeatのWi-Fiなしモデル「gigabeat T401S」、そしてiriverの「Clix2」。機能や特徴で明らかに優位なところには水色をつけています。

 こうして比較してみると、このククリ(動画再生可能な4Gバイト)においては、容積、重量、価格においてnanoが相当の差をつけているということが分かります。

 半年前の発売でありながら、ウォークマンのバッテリー持続時間は、「さすがスタミナのソニー」とほめるべきでしょう。画面の大きさではZENの2.5インチが突出しています。

 ウォークマンについては、おそらく米国で出ている新しい動画ウォークマンをATRAC対応させたものが登場すると思われるので、それと比較するのが正当かと思われますが、それが出てくるまではA806で勝負しなければなりません。そうすると、iPod nanoとの9000円の価格差は致命的だと思われるので、たぶん大幅値下げをかけてくるはずです。

 発売後半年もたっているのですから、それでも十分いけるような気がします。重さも4グラムもちがわないし。さらにビデオ対応フォーマットをiPodに合わせ、Windows DRMに対応してくれば、nanoの最も強いライバルになるかもしれません。

 ZENとgigabeatはともにWindows DRMデバイスで、同価格、同時期に登場するわけですが、ZENについては重さが、gigabeatについてはスタミナのなさが弱点となっています。

 さらに、ZENは多機能という特徴がありますが、gigabeatには「Windows Mobile搭載」以外の特徴がなく、それがメディアプレーヤーでウリになるわけもないので、nanoと同時期に登場するデバイスとしては非常に苦しいと言えるでしょう。Windows Mobileでメールのオフライン同期ができますよ、とか、カレンダーやアドレスが読めますよ、といったことを訴求できれば別ですが。それすら東芝のサイトには書かれていないので、あるかどうかもわかりません。

 clix2も価格が1万5000円くらいまでいけば、けっこういいかもしれません。いずれにしても、全競合メーカーは仕切りを下げるなり、対策をうたないとかなりつらい状況が待っていそうです。

 小型化については、2位のウォークマンとも12ccの差が、clix2については2倍以上の差が容積でついているので当分追いつけないでしょう。多機能化と値下げで来るしかないですね。

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