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iTMS-Jに他社が追いつけない理由

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 オルタナティブブロガーの本田さん小川さんがiTMSの成功の理由について書いていますが、私はユーザー体験もまた強い成功要因であると感じます。

・トップページの情報量
・曲をダウンロードするまでの手間
・曲名検索、アーティストブラウズの操作性

 この3つのポイントで他の音楽サービスは大きく引き離されています。後発のOnGenを除くサービスのほとんどで、ユーザーインタフェースに改善が見られなかったのがとても悲しいです。

 購入方法については一足飛びには改善できないのは当然ですが、トップページの情報量というのはなんとかなる問題でしょう。

 iTMSでは、このような構造になってます。

・限定コンテンツ主体のトップバナー×4(20秒くらいで切り替えるので合計で12個)
・新作アルバム小アイコン×4(左右ボタンによる手動切り替えで合計で16個)
・限定トラック小アイコン×4(左右ボタンによる手動切り替えで合計で16個)
・固定中バナー×6
・新作シングル小アイコン×4(左右ボタンによる手動切り替えで合計で16個)
・新規追加小アイコン×4(左右ボタンによる手動切り替えで合計で16個)
・スタッフのおすすめ小アイコン×4(左右ボタンによる手動切り替えで合計で16個)

 iTMSの場合、トップページで全画面切り替えをせずに、ユーザーが見ることができる画像情報は、合計で98個にもなります。これが、各ジャンルで用意されているので、ポッドキャストを除いても×14となります。

 これに対して、

・MSNミュージック:9個 ジャンルが分かれてない
・Excite Music Store:9個 ジャンルはインデックスのみ
・Listen Music Store:23個 ジャンルが分かれてない
・MusicDrop:30個 ジャンル別トップ×3
・OnGen:32個 ジャンル別トップ×2

 曲数の差だけではなく、できるだけ多くの切り口で、グラフィカルにコンテンツを見せていく努力が足りません。iTMSのトップページは、スタート当初からほとんど変わっていないのですよ。

 残りの2つのポイント。曲をダウンロードするまでの手間と曲名検索、アーティストブラウズの操作性については、次のページで個別に書いています。

 5カ月前、mixi日記に書いていた、Windows Media Player 10の音楽サービスをさわってみた感想を転載し、新しいサービス「OnGen」についての記述を追加しました。今もほとんど変わっていないのが悲しい……。

2005年03月05日23:39
■Listen Music Storeで買い物

実験の一環として、Listen Music Storeで曲を買ってみた。Webからではなく、Windows Media Player 10から。

インタフェースはいたってシンプルで、あいうえお順のインデックスがあるだけ。特集もピックアップもなく、ランキングがあるのみ。洋楽と邦楽に分かれているわけでもない。それでもiTMS以外の他のサービスよりもいいのは、インデックスの一覧性が多少高い点。「あ〜お」までは1ページでいいとか、次のページに行くには右下のリンクをクリックすればいいとか、基本的なことができている。他のサービスができていないということなのだが。

ここでは、登録制で、会員登録すれば、IDとパスワードだけで買い物ができる。いちいちクレジットカード情報を入れ直さなければならないサービスもあるので、はるかにましである。もちろん、ワンクリックのiTMSにはかなわないのだが。

あと、特筆すべきは、購入するに値する洋楽コンテンツがあったということ。iTMSのUS版では、当然のことながら米国中心で、UKのアーティストは、項目はあるけれども楽曲が空欄だったりする(米国では販売されていない)のだが、そういった曲が、日本では買えたりするのである。

買ったのは、Ian Hunterの"Ships"。これはこの一曲だけが目的だったので単体購入。「大仰に盛り上がるバラード」コミュで取り上げられた曲で、ぼくはバリー・マニロウ版でしか知らなかった。わずか200円ちょいでオリジナルを聞くことができたのはとてもうれしい。

もう一つはSteve Harley & Cockney Rebelの"Face To Face"。アナログ版は持っているのだが、CDを買おうかどうしようかと思っていたもの。iTMSにはない。15曲もある(もとは2枚組)ので、2000円ちょっとという、Amazonよりも安い価格は魅力的だ。

■MusicDropで買い物
レーベルゲートのWMT版ダウンロードサイト、MusicDropでクリスタルキングの「大都会」を買う。

アルバムの一括購入:できない
楽曲選択後、別の楽曲追加:できない
購入手続き: メールアドレス2回、「支払い手続きへ進む」ボタンクリック→カード会社選択、カード番号、有効期限、生年月日記入→その後、ダウンロードへ

2度目の購入時、前のカードデータは保存されていない……。

結論:一曲一曲、クレジットカード情報を入力するわけ? これは致命的と言い切っていいでしょう。

改良する気もないということは、レーベルゲート自体はもうYahoo!ミュージック+moraにいっちゃったということかな。

*2005年8月6日追記
なんにも変わっていなかった。

2005年03月06日12:26
■MSNミュージックで買い物
MSNミュージック。.NET Passportでログインすれば、そのクレジット情報を使ってくれるため、購入ボタンを押して、ダウンロードボタンを押して、ダウンロードする「だけ」でいい。

購入手続きに関しては、Windows Media Player 10内蔵のサービスで一番マトモかも。

*2005年8月6日追記
■Excite Musicで買い物

トップはRolling Stones新譜。8曲をトップページのピックアップで紹介。アーティスト紹介はとても詳しい。Excite IDを使ってカートを使った一括購入が可能。

画面トップのcdh.excite.co.jpをクリックすると、「セキュリティ証明書がありません」というのはどうにかならんものか。

■OnGenで買い物

最もiTMSのユーザーインタフェースを意識したつくり。トップページのフェードで切り替わるバナーや、左右にスクロールする小アイコンなど、パクったと言ってもいいだろう。

会員でログインして、楽曲をチェック→購入方法をチェック→購入ボタン押す→ダウンロードボタン押す

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