オール光ネットワーク(APN)、非地上系ネットワーク(NTN)、無線アクセスネットワーク(RAN)などのロードマップ
総務省は2024年8月30日、「AI社会を支える次世代情報通信基盤の実現に向けた戦略 - Beyond 5G推進戦略2.0 -」を公表しました。
「Beyond 5Gの実現に向けた戦略」として、国が重点的に取り組む3つの戦略分野について説明しています。それぞれの分野で必要な取組が示されています。
オール光ネットワーク(APN)分野
目標:
2030年代にオール光ネットワークサービスの国内本格導入と関連製品・サービスの海外展開を目指す
取組内容:
複数事業者間をシームレスに接続する共通基盤技術の研究開発を進め、2028年頃に確立
実証基盤環境の整備を推進し、2027年以降は国際標準化を順次反映する活動を支援
日本企業のフットプリント拡大のため、既に商用化されている製品の海外展開を積極的に支援
出典:総務省 AI社会を支える次世代情報通信基盤の実現に向けた戦略 - Beyond 5G推進戦略2.0 - 2024.8.30
非地上系ネットワーク(NTN)分野
目標: HAPS(高高度プラットフォームシステム)の国内導入を2026年中に実現し、衛星通信サービスの円滑な国内導入を進める
取組内容:
HAPS導入のための制度整備に加え、高度化等の研究開発と海外展開を支援
衛星通信に関しては、グローバルサービス提供に向けた制度整備と研究開発を支援
出典:総務省 AI社会を支える次世代情報通信基盤の実現に向けた戦略 - Beyond 5G推進戦略2.0 - 2024.8.30
無線アクセスネットワーク(RAN)分野
目標: サブ6・ミリ波、Stand Alone(SA)の活用を拡大し、今後のトラフィック需要の増大に対応する
取組内容:
周波数確保とRANの高度化、高周波数の利用拡大に向けた研究開発を推進
出典:総務省 AI社会を支える次世代情報通信基盤の実現に向けた戦略 - Beyond 5G推進戦略2.0 - 2024.8.30
その他共通的な取組も推進しています。
研究開発
社会実装・海外展開に向けた戦略的な研究開発を継続的に支援
NICTによる基金運用の改善や機能強化
NICTの中長期計画に基づく基礎的・基盤的な研究力の向上を検討
文部科学省・JSTによるICT分野における研究支援、研究人材育成の支援
スタートアップの創出を目的としたICT分野の研究開発事業を推進
国際標準化
民間企業による標準化活動に必要な出張旅費等を支援
標準化活動での主要な役割として、ITUなど国際機関でのポストを担う
Beyond 5G新経営戦略センターが、次世代人材の育成を推進し、業界・分野横断的な取組を支援
人材のスキルセットや知識を産業界全体に普及させる教育プログラムの整備
社会実装・海外展開
2025年の大阪・関西万博でのBeyond 5G関連ショーケースの実施
制度整備や規制緩和についても検討し、Beyond 5Gのユースケースを拡大
日本企業のフットプリント拡大を目的に、既存の商用製品やシステムの海外展開を支援
国際連携
GCOTなどの枠組みに参加し、関係国と意見交換や連携を強化
国内外の研究者間での交流を促進するため、NICTが国際ワークショップ等を開催