"AIOpsとFinOpsの取組状況、日本は道半ば
IT専門調査会社IDC Japanは、「国内のAIOps(AI for IT Operations)とFinOps(cloud Financial Operations)の実態調査結果」を発表しました。
AIOpsは、ITインフラ運用を最適化するためにAIや機械学習などの技術を用いるもので、人材不足やインフラ管理の複雑化に対処するための投資意向が高まっています。
しかし、AIOpsの導入は13.5%に留まり、ITインフラ運用のサイロ化やログデータ管理の負担、AIの信頼性への懸念が浸透を阻んでいます。
一方、FinOpsはクラウドコストの最適化を目指す手法として注目されています。
パブリッククラウド利用の拡大やコスト上昇が背景にありますが、継続的にクラウドコスト最適化を実施するITバイヤーは限られています。
ただし、クラウドCoEを設置する組織ではFinOpsの実践に向けた環境が整備されています。
IDC Japanは、AIOpsやFinOpsの実践が進んでいないものの、ITインフラ運用におけるAI活用やクラウドコスト最適化の取り組みが始まっていると分析しており、
ITバイヤーは、組織内でコミュニケーションを図り、組織文化の変革を進めることで、デジタルビジネスのレジリエンシーやビジネス成果の向上につなげるべきとしています。
AIOpsとFinOpsの導入が進んでいない現状においても、ITインフラ運用の最適化とクラウドコスト管理に対する関心が高まっていることがわかります。
組織は、AIOpsやFinOpsの導入に関して慎重に進めることが重要であり、導入に際しては組織内でコミュニケーションを図り、組織文化の変革を進めることが求められています。