2023年のクラウドコンピューティング：成長予測と戦略的展望、2026年のパブリッククラウド市場は3兆4千億超の市場に　

富士キメラ総研は2023年5月22日、「日本のパブリッククラウド市場に関する調査報告」を発表しました。

＜サマリ＞

■2026年度国内市場予測（2021年度比）■パブリッククラウド（リソース提供）　3兆4,784億円（81.6％増）
PaaSの大幅な伸びが拡大をけん引■IaaS／PaaS市場におけるDX関連システム基盤　3,409億円（95.0％増）
データ分析基盤やAI／機械学習サービスの利用が伸長■SI　従来型：10兆4,946億円（2.9％減）　クラウド型：6兆9,649億円（96.2％増）
クラウドを利用したDX実現のための新規システム／サービス開発の需要が増加

クラウド移行の進行とデジタルトランスフォーメーション（DX）の推進により、2026年度には市場規模が前年度比81.6％増の約3兆4784億円に達すると予測されています。

特にIaaS/PaaS市場では、データ分析基盤やAI/機械学習サービスの利用が増加し、2026年度の市場規模は前年度比95.0％増の約3409億円に達すると見込まれています。一方、システムインテグレーション（SI）の従来型市場は2.9％減少する一方で、クラウド型市場は96.2％増と予測されています。

PaaSはアプリケーション開発やデータベース、データウェアハウスを中心に利用が進み、その利用によりデータの統合や分析が可能となります。IaaSでは、サーバー、ストレージ、ネットワークなどのインフラリソースを提供し、特にサーバーリソースが7割以上を占めています。また、DXに向けたビッグデータ分析やAI/機械学習に対する需要が高まっています。

また、現状ではメガクラウドベンダーや外資系ベンダーが市場を主導していますが、国内ベンダーも他社ベンダーのサービスを提案するなど、柔軟に対応しているとのことです。これらの動向は、クラウド利用の増加とともに、DX推進のための新規システムやサービスの開発におけるニーズの増加を示しています。

出典：富士キメラ総研 日本のパブリッククラウド市場に関する調査報告 2023.5