世界のクラウド市場は成長が鈍化するも、第4四半期は2021年から100億ドルの増加、アマゾン、マイクロソフト、グーグルの3社で市場の3分の2を占める。
Synergy Research Groupは2023年2月6日、第4四半期のクラウドインフラサービストレンドを公表しました。
Synergy Research Groupによると、第4四半期のクラウドインフラサービスの市場は全世界で610億ドルを超え、昨年の第4四半期から100億ドルを大きく上回っています。
2021年第4四半期比21%増という成長率クラウド市場の成長は鈍化しています。その背景には、歴史的なドル高の影響と、中国での新型コロナウイルス感染拡大の影響などにより市場成長に大きくブレーキがかかった背景などがあります。
この2つの問題を除いた国市場だけを見ると、第4四半期の成長率は27%で、過去4四半期の平均成長率が31%であったこととことから、上記2つの市場の影響が大きかったといえます。
クラウド市場規模が巨大化しているため、成長率が低下するのは想定内の動きではありますが、現在の経済情勢が悪影響を与えている要因が大きくなっています。
大手クラウド事業者ーのうち、マイクロソフトの世界市場シェアは、過去4四半期の平均21%から23%へと大きく上昇しています。
一方、市場をリードするアマゾンは32〜34%という長年のシェア帯を維持し、グーグルのシェアは11%で、前四半期と同じでしたが、1年前より1%ポイント上昇しています。3社の合計で世界市場の66%を占め、前年の63%から上昇しています。アマゾン、マイクロソフト、グーグルの3社で市場の3分の2を占めるということになります。
さららには、大手クラウドプロバイダーの優位性はパブリッククラウドで特に顕著で、パブリッククラウドの市場だけれみれば、上位3社で市場の73%を占めています。
Synergyの予測では、経済が改善し、為替市場が安定するにつれ、世界のクラウド市場は今後数年にわたり力強い成長を続けると予測しています。上位3社のシェアはさらに拡大していくことが予想されます。
出典:Synergy Research Group 2023.2.6