2023年に注目すべき12のIT戦略テーマ、Web3やメタバースはどう位置づけられているか? ~ITR調査より
アイ・ティ・アール(ITR)は2022年10月20日、「ITRが2023年に注目すべき12のIT戦略テーマ」を発表しました。また、各戦略テーマの将来予測を示した『ITR注目トレンド2023』を本日よりホームページで公開しています。
ITRでは、「未来志向エンタープライズ」「デジタルビジネス創生」「次世代ビジネス基盤」の3つの観点から、2023年以降に企業が注目すべき戦略テーマを取りまとめています。
この中から、Web3やメタバースについて、とりあげたいと思います。
■未来志向エンタープライズへの変革
メタバースによるバーチャルカンパニーの実現
企業は、XR、5G、AIといった新しいテクノロジを駆使して、さまざまな業務プロセスを仮想空間で遂行するバーチャルカンパニーへの道を模索し続けている。仮想空間においてミーティング、教育・訓練、セールス&マーケティングなどの活動機会を増加させていき、将来的なメタバースの活用を目指すべきである。
<キワード>
・メタバース
・XR
・バーチャル・トランスフォーメーション
<予測>
・2025年までに大企業の25%が何らかのメタバースサービスを試験的に導入する。
・2027年までに大企業の50%が何らかのXRサービスを採用する。
・2032年までにB2X(企業/一般消費者向け)の成熟したメタバース・プラットフォームが台頭する。
■デジタルビジネス創生へ向けた環境構築
Web3による新規ビジネス/サービスの創生
DXでイノベーティブな新規ビジネス/サービスを創生するには、多数の外部組織やコミュニティとのコラボレーションが必要となる。企業は、高セキュアな分散型自律組織と、契約や取引の自動化や貢献度に応じたインセンティブを可能にするWeb3関連テクノロジの重要性を理解すべきである。
<キワード>
・ブロックチェーン
・DAO(Decentralized Autonomous Organaization:分散型自律組織)
・スマートコントラクト
<予測>
・2025年までに大企業の20%がWeb3に取り組む。
・2026年までに大企業の10%がWeb3環境において新規ビジネス/サービスを展開する。
・2027年までにWeb3をベースにしたユニコーン企業が国内に登場する。
これらの予測をみると、
Web3やメタバースを採用する、取り組む企業、そして新規ビジネスやサービスとして提供するのは、数年ぐらいのスパンでみると、大企業にいおても限定的という印象です。
マーケットからの注目度は高いものの、市場の浸透には時間を要すものと考えられます。
出典:ITR ITRが2023年に注目すべき12のIT戦略テーマ 2022.10