Hype Cycle for Blockchain and Web3, 2022、Web3は過度な期待のピーク期に ~米ガートナー
米ガートナーは2022年8月30日、「Hype Cycle for Blockchain and Web3, 2022」を公表しました。
Metaverse, Web3 and Crypto: Separating Blockchain Hype from Reality
「過度な期待のピーク期(Peak of Inflated Expectations)」に位置づけられているのは、
Oracles、Web3、Layer2、となっており、Decentraized Exchanges、Decentraized identity、NFT、Blockchain and IoTはピーク期にありますが、幻滅期(Trough of Disillusionment)に向かおうとしています。
「幻滅期(Trough of Disillusionment)」に向かっているのが、
Stablecoins、Tokenization、Defi、Secure Multiparty Computation、Smart contractsとなっています。
一方、「黎明期(Innovation Trigger)」にきているのが、
Decentraized Autonomous Organaization、CeDeFi/CeDeX、Enchanced Blockchain as a Service、Zero-Knowledge Proofsとなっています。
出典:ガートナー Hype Cycle for Blockchain and Web3, 2022
これらの新興技術は、注目度が高まっており、その中でもメタバース、Web3、暗号通貨は、ユニークなビジネス上の利点をもたらすことが期待されていますが、成熟度は道半ばです。
ガートナーでは、ブロックチェーン技術は、多くのビジネスアプリケーションをサポートできるほど成熟していますが、企業で普及した「キラーアプリ」は登場していないとしています。
より良いユーザー体験を可能にするイノベーションが求められており、企業でのブロックチェーンの導入は消費者への導入と比べると遅れています。
以前、議論された、産消逆転の状況となっています。
ガートナーでは、ブロックチェーンウォレットやスマートコントラクトなど、一部のイノベーションは5年以内に成熟すると予想しています。
しかし、その他のアプリケーション(例えば、分散型アイデンティティやNFT)は、技術、規制、相互運用性の課題に直面しており、ビジネスへの導入が妨げられているとしています。
全体として、ガートナーは、ブロックチェーン・イノベーションの大半が2~10年以内に成熟すると予想しています。
一方、ガートナーでは、メタバースが普及するには、少なくとも10年はかかると予測しています。
Web3も動きは、ブロックチェーン技術の動きと、企業へのビジネスアプリケーションの可能性を模索していくところがポイントとなっていくでしょう。