総務省のBeyond 5G (6G) 技術戦略における平成5年度の量子技術、衛星通信の予算概算要求について
総務省じゃ2022年8月31日、「総務省重点施策2023(地域課題の解決を通じた持続可能な地域社会の実現)」を公表しました。
この中から、平成5年度の量子技術、衛星通信の予算概算要求について、とりあげたいと思います。
総務省では、Beyond 5G(6G)に向けた情報通信技術戦略の推進として、革新的な情報通信技術の研究開発推進のための恒久的な基金の造成、Beyond 5G研究開発促進事業(電波利用料財源)に、150.0億円を要求しています。平成4年度が100億円ということから、大幅な増額要求となっています。
今後、注目される取組の一つが、量子技術への対応です。「グローバル量子暗号通信網の構築に向けた研究開発」では、
現代暗号の安全性の破綻が懸念されている量子コンピュータ時代において、国家間や国内重要機関間の機密情報のやりとりを安全に実行可能とするため、グローバル規模での量子暗号通信網の実現に向けた研究開発を実施していくとしています。
概算要求額は、
グローバル量子暗号通信網構築のための研究開発 13.3億円
グローバル量子暗号通信網構築のための衛星量子暗号通信の研究開発 15.0億円
となっています。前年度とほぼ同額規模となっています。
出典:総務省 総務省重点施策2023 2022.8.31
「量子インターネット実現に向けた要素技術の研究開発」では、量子情報(量子ビット)を生成・処理する量子コンピュータ・センサ等を接続する量子インターネットの実現に向けて、量子通信基盤として、広域ネットワークにおいて量子状態を維持した長距離通信を安定的に可能とするための技術の研究開発を実施していくとしています。
概算要求額は、
量子インターネット実現に向けた要素技術の研究開発 【新規】
となっています。
出典:総務省 総務省重点施策2023 2022.8.31
「衛星通信関連の研究開発・実証」では、
衛星通信に対する多様なユースケースに対応するため、通信需要や天候状況等に応じて、衛星側の持つリソース(周波数幅やビームカバーエリア)を制御し、限られたリソースを有効に活用するための研究開発を実施。
超高速・大容量の衛星通信実現に向けた、宇宙光通信の研究開発を実施。
といった取組を実施していくとしています。
概算要求額は、
電波資源拡大のための研究開発 90.8億円
国立研究開発法人情報通信研究機構運営費交付金 300.2億円
グローバル量子暗号通信網構築のための衛星量子暗号通信の研究開発(再掲) 15.0億円
となっています。
出典:総務省 総務省重点施策2023 2022.8.31