ガートナー、クラウドのハイプサイクル：2022を発表、iPaaSとLCAPが2年以内に過度な期待のピーク期に

ガートナーは2022年8月4日、「クラウドプラットフォームサービスのハイプサイクル2022」を公表しました。

Gartner Hype Cycle for Cloud Platform Services 2022 Positions Two Technologies to Reach the Plateau of Productivity in Less Than Two Years

「クラウドプラットフォームサービスのハイプサイクル」によると、iPaaS（Integration Platform as a Service）とLCAP（Low-Code Application Platform）は、2年以内に過度な期待のピーク期（Peak of Inflated Expectations）に到達すると予測しています。

「過度な期待のピーク期（Peak of Inflated Expectations）」に位置づけら得ているのは、

API-Centric SaaS、Cloud Event Brokers、Edge PaaS、Cloud-Native などとなっています。

「幻滅期（Trough of Disillusionment）」に向かっているのが、

Cloud Data Ecosystems、Multicloud、RPA PaaS、Integrated Data Hub、Communication PaaS などです。


一方、「黎明期（Innovation Trigger）」にあるのが、

Sovereign Cloud、Distributed Cloud，SaaS as a Platform、Decison Management Paas、Anhanced Blokchain as a Service，Industry Cloud Platforms などとなっています。

出典：Gartner Hype Cycle for Cloud Platform Services 2022 2022.8

ガートナーのアナリストは、

クラウドへの移行が、iPaaS市場の成長を後押するとし、iPaaSは世界的に初期のメインストリーム採用に移行し、iPaaS製品を使用してアプリケーションやデータだけでなく、エコシステムやAPI、ビジネスプロセスも統合するターゲット層が世界の20～50％に達していると、コメントしています。

また、iPaaSは、そのアクセスのしやすさ、汎用性、初期コストの低さから、大企業だけでなく、中堅・中小企業の導入が進んでいます。企業は、SaaSアプリケーションと他のSaaSやオンプレミスアプリケーション、データソースの迅速な統合と自動化をサポートするためにiPaaSを選択するケースが増加しており、最近では、従来の統合プラットフォームを置き換える動きが加速しているとしています。

2022年の世界のiPaasエンドユーザー支出は、2021年から18.5%増の56億ドルになると予測。全世界のパブリッククラウドサービスへの支出は、2022年に前年比21%増の4,980億ドルになると予測しています。



企業向けLCAP（Low-Code Application Platform）の導入と利用も増加しているとしています。

LCAPは世界的に主流になりつつあり、世界のターゲットユーザーの50%以上に到達しており、ガートナーでは、2022年のLCAPの収益市場は前年比28.4%増の74億ドルになると予測しています。

企業は、より俊敏で適応性のある行動を取る必要があるため、多くの企業が集中型のアプリケーション投資を補完し、独自のアプリケーション開発、分析スキル、ツールを利用しています。技術的なセルフサービスに対するビジネスニーズの高まりは、ローコードプラットフォーム技術の急成長と成熟度の向上をもたらしていくとしています。また、LCAPはハイパーオートメーションの成功に不可欠な要素となっており、さらには、デジタルイノベーションを加速させていくためのツールとしても位置づけが高まっているとしています。これからの注目度は高いと思います。