宇宙を推進力とする経済成長とイノベーションの実現
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内閣府の宇宙開発戦略本部は2022年5月20日、「宇宙基本計画工程表改訂に向けた重点事項」を公表しました。
宇宙基本計画工程表改訂に向けた重点事項のポイントは、我が国の宇宙活動を支える総合的基盤の強化で、以下の4つを重点項目としています。
1.宇宙安全保障の確保
2.災害対策・国土強靭化や地球規模課題の解決への貢献
3.宇宙科学・探査による新たな知の創造
4.宇宙を推進力とする経済成長とイノベーションの実現
特に注目されるのが、4の宇宙を推進力とする経済成長とイノベーションの実現 です。
宇宙産業の拡大には、宇宙利用の拡大とイノベーションの創出の好循環が重要となっています。
米国では、ベンチャー企業が宇宙ビジネスの拡大をけん引しています。
宇宙を推進力とする経済成長とイノベーションの実現にあたっては、
- 準天頂衛星システムを利用した新たな製品・サービスの開発や事業化への支援を強化する。また、衛星データを利用した新たなサービスの開発や事業化への支援を強化し、これらにより、宇宙利用の拡大を図る。
- 政府によるサービス調達やアンカーテナンシー、SBIR 制度、マイルストンペイメント等の柔軟な契約形態の拡大により、ベンチャー企業等の新たな取組を促進する。
- P2P(Point to Point:二地点間輸送)など今後の宇宙輸送ビジネスの動向を見据え、宇宙港の実現に向けた制度環境整備を進める。
- 我が国の技術面・産業面からの貢献にも留意しつつ、軌道利用ルールなど宇宙交通管理の国際的なルールの整備に向けた取組を推進する。
- ビジネス交流や宇宙機器の輸出拡大を目的とした官民ミッションの実施や、準天頂衛星の利活用を進めるための国際的な産学官のネットワーク構築、宇宙分野における国際的な協力関係の強化、政府開発援助との連携など、海外市場開拓に向
けた取組を進める。 - さらに、通信サービスなど小型衛星コンステレーションを活用した事業の海外市場開拓等に対する支援について検討する。
といった点をあげています。
出典:宇宙開発戦略本部 宇宙基本計画工程表改訂に向けた重点事項 2022.5
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