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データセンター市場は、パブリッククラウド市場で引き続き成長、世界では米国と中国が牽引  

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Synergy Research Groupは2022年3月28日、データセンターのインフラ市場に関する予測を公表しました。

Sales of Data Center Gear Continue to Grow Thanks to Surging Cloud Provider Spending

Synergy Research Groupの2021年のデータによると、世界のデータセンターのITハードウェアおよびソフトウェアへの支出は、主にパブリッククラウドインフラへの支出が20%急増し、過去最高を記録し、2020年から10%増加しています。

クラウド事業者は、増え続ける需要に対応するため、データセンターへの大規模な投資を続けています。

一方、企業の自社データセンターインフラへの支出は、2020年の6%減に続き、2021年は3%増と少し盛り返しています。

2021年通年の市場シェアを見ると、パブリッククラウド市場ではODMの合計が最も大きな割合を占めており、個別ベンダーでInspur、Dell、Microsoftがいずれも同程度のシェアを獲得しています。

エンタープライズインフラストラクチャの2021年市場リーダーは、マイクロソフトとデルであり、HPE、シスコ、VMware、IBMが続いています。

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出典:Synergy Research Group 2022.3

クラウドと非クラウドのハードウェアとソフトウェアを含むデータセンターインフラ機器の総売上は、2021年には1850億ドルとなり、現在ではパブリッククラウドインフラが全体の47%を占めています。

サーバー、ストレージ、ネットワークの主要なハードウェア指向のセグメントを合計すると、データセンター・インフラ市場の77%を占めています。残りは、OS、仮想化ソフトウェア、クラウド管理、ネットワークセキュリティが占めています。

セグメント別では、デルがサーバーとストレージの売上で総合首位に立ち、パブリッククラウドプロバイダー向けのサーバー販売ではインスパーが明確に首位に立っています。ネットワーク分野ではシスコが圧倒的で、マイクロソフトはサーバーOSと仮想化アプリケーションでの地位により、ランキングに大きく食い込んでいます。この4社以外では、HPE、Huawei、VMware、Lenovo、IBMが市場をリードしています。

また、Synergy Research Groupは2022年3月23日、ハイパースケールデータセンターに関する市場予測を公表しました。

Pipeline of Over 300 New Hyperscale Data Centers Drives Healthy Growth Forecasts

Synergy Researchの予測では、ハイパースケール事業者が拡大し続ける事業をサポートするために使用する大規模データセンターの数が引き続き急成長していることが示されています。

現在、314の新規ハイパースケールデータセンターのパイプラインが知られており、運用データセンターの設置台数は3年後に1,000台を突破し、その後も急成長が続くと予想されています。

米国は現在、運用中のハイパースケールデータセンターの約40%を占め、世界の全データセンターの半分の容量を占めています。

また、将来のパイプラインにあるデータセンターが最も多いのも米国で、これに中国、アイルランド、インド、スペイン、イスラエル、カナダ、イタリア、オーストラリア、イギリスが大きく差をつけられて続いています。

運用中のデータセンターの設置台数は毎年2桁の割合で増え続けており、平均規模の拡大や古い施設の拡張に伴い、これらのデータセンターの容量はさらに急速に増加すると予測しています。

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出典:Synergy Research Group 2022.3

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