オルタナティブ・ブログ > 『ビジネス2.0』の視点 >

ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

成長するロボット・ドローン、AIスピーカー、AR/VR市場 ~ 令和3年版情報通信白書

»

総務省は2021年7月30日、「令和3年版情報通信白書」を公表しました。何回かに分けて、とりあげたいと思いますが、今回は、デジタル経済の進展とICT市場の動向の中から、ロボット・ドローン、AIスピーカー、AR/VR市場について、とりあげたいと思います。

ロボット家電・コンシューマー向けロボットの市場は拡大が続いており、Omdiaによると、家事負担の軽減等を目的とした導入が進んでいます。

ロボットの市場は、2020年の出荷台数は新型コロナウイルスの感染拡大による店舗販売休止の影響で微増にとどまっていますが、2021年以降はコミュニケーションを目的とした導入も進み、堅調に増加すると予測しています。

スクリーンショット 2021-08-15 084617.jpg

世界のロボット家電・コンシューマー向けロボット出荷台数の推移及び予測
出典:令和3年版情報通信白書 2021.7.30

配送用ドローンの市場も拡大しており、今後も堅調に拡大すると予測しています。白書には背景が書かれていませんが、たとえば、社会インフラの維持管理や農業、撮影などでの市場拡大が予想されます。

スクリーンショット 2021-08-15 084800.jpg

世界の配送用ドローン市場規模の推移及び予測
出典:令和3年版情報通信白書 2021.7.30

機械を操作するためのインターフェースの一つとして音声が注目されつつあり、今後もAIスピーカー市場の拡大が見込まれています。AIスピーカー市場への参入は、GoogleとAmazonが先行し、それぞれGoogle Home、Amazon Echoを販売している。日本企業もLINEやソニーが参入しています。

スクリーンショット 2021-08-15 084840.jpg

世界のAIスピーカー(スマートスピーカー)出荷台数の推移及び予測
出典:令和3年版情報通信白書 2021.7.30

AR(Augmented Reality)は、目の前にある現実世界にコンピューターで作られた映像や画像を重ね合わせ、現実世界を拡張する技術。VR(Virtual Reality)は、現実にない世界又は体験し難い状況をCGによって仮想空間上に作り出す技術です。

消費者向けのエンターテインメント分野以外でも、企業で利用が広がっています。例えば、不動産分野で物件を、旅行分野で旅先を疑似体験するもののほか、他の分野でも訓練や教育、三次元空間でのナビゲーションなどに活用されています。コロナの影響でバーチャル旅行などをサービスを提供する旅行代理店も増えています。

AR/VRの普及に伴い、AR/VRソフトウェア・サービス売上高については、今後も堅調に拡大すると予想しています。他方、AR/VRハードウェアについては、Omdiaによると、VRゲームに多数のベンダーが参入したものの、市場で淘汰が進んだことにより、2019年にかけて出荷台数が減少しましたが、今後は一転して増加すると予測しています。

スクリーンショット 2021-08-15 084947.jpg

世界のAR/VR市場規模等の推移及び予測
出典:令和3年版情報通信白書 2021.7.30

Comment(0)