ERP市場のクラウド化が進展、2024年はクラウド利用率が9割超に
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アイ・ティ・アール「ITR」は2021年4月8日、「国内のERPの提供形態別とパッケージ製品の運用形態別での市場規模推移および予測」を公表しました。
ERP市場の2019年度の売上金額は1,128億円、前年度比12.4%増となり、既存ユーザーのリニューアルやシステム拡張が堅調に進んだことが背景となっています。
2020年度は新型コロナウイルス感染拡大による営業活動の低下や案件の先延ばしなどが要因となり、同5.8%増と近年ではやや低い伸びを予想しています。
今後、老朽化したERPシステムに対する再構築需要が見込まれることから、同市場のCAGR(2019~2024年度)は9.5%を予測しています。
2019年度から2020年度にかけてパッケージ市場はほぼ横ばいで推移しているのに対し、SaaS市場は急拡大し、CAGRは24.0%の高い成長率を予測しています。
IaaSは20%前後の伸びを維持しており、2021年度以降もこの傾向が続くと予想しています。近年IaaSへの抵抗感が薄れ、基幹システムでもIaaSを導入する企業が増えており、ERPパッケージの稼働環境としてIaaSを選択する企業が増加しています。
ERP市場規模推移および予測:提供形態別(パッケージ部分は運用形態別)(2018~2024年度)
出典:ITR国内のERPの提供形態別とパッケージ製品の運用形態別での市場規模推移および予測 2021.4
今後もERPの市場はさらなる拡大が予想される中、オンプレミスは引続き減少し、2024年はクラウドの比率が9割超える予測をしています。
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