国内プライベートクラウド市場、2024年の市場規模は2019年比3.5倍の2兆5,658億円に

調査会社のIDC Japanは2020年10月19日、「国内プライベートクラウド市場予測」を公表しました。

2020年の国内プライベートクラウド市場規模は、前年比19.9％増の8,747億円になり、2019年～2024年の年間平均成長率は28.6％で推移し、2024年の市場規模は2019年比3.5倍の2兆5,658億円になると予測しています。

出所：国内プライベートクラウド市場 支出額予測、2019年～2024年 IDC Japan 2020.10

国内市場は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって、多くの企業がIT投資を抑制しており、導入プロジェクトの遅延も見られ、、その影響によって、2020年の国内プライベートクラウド市場は成長が鈍化しているとしています。

現在の国内プライベートクラウド市場は、ITの効率化を目的とした「仮想デスクトップの導入」や「従来型ITからの移行」が同市場の成長を牽引している点をあげています。

一方、企業の関心はITの効率化からデジタルトランスフォーメーション（DX）へと拡大しています。

プライベートクラウドは発展し、DXを支える基盤として「コンテナ環境」「人工知能／機械学習」「オープンAPI」などの新技術への対応が進んでいるとしています。

さらに、ホステッドプライベートクラウドは「産業特化型クラウドサービス」「パブリッククラウドの技術を活用したローカルクラウド」など、多様に発展していくと予測しています。

IDCでは

産業特化型やハイブリッドクラウドを容易に実現するソリューション化が重要となる

と予測しています。

Society5.0に代表されるように、社会基盤や産業特化のためのクラウド環境の提供が、大きなポイントの一つとなっていくでしょう。