オルタナティブ・ブログ > 『ビジネス2.0』の視点 >

ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

Enterprise SaaS のマーケットを牽引するマイクロソフト。市場のシェアも成長率も大きくリード。クラウドネイティブの事業者は高い成長率

»

調査会社の Synergy Research Groupは2019年6月27日、 「Enterprise SaaS の市場予測と事業者シェア」を公表しました。

Synergy Research Groupによると、第1四半期には、SaaS市場がソフトウェアベンダーに230億ドルを超える売上高を記録し、今四半期中に年間1000億ドルの実行率を達成すると予測しています。

スクリーンショット 2019-07-15 14.47.03.png

出所:Synergy Research Group 2019.6

市場は年間30%近く成長し続けており、マイクロソフトは世界市場で17%のシェアを持ち、Office 365に代表される成長著しいコラボレーション分野での優位性により、引き続き市場全体のリーダーシップを堅持しています。マイクロソフトの成長率は過去4四半期の平均成長率は34%で、市場全体の成長率をはるかに上回っています。

Salesforceは、CRMの主要企業であるため、エンタープライズSaaS市場全体で第2位のベンダーですが、このセグメントの成長率は他のSaaSセグメントと比べて比較的低くなっています。 2社に続いてアドビ、SAP、オラクルが続き、SAPがこれら3社の中で高い成長率を示しています。

これらの上位5社のSaaSベンダーは現在、市場全体の半分以上を占め、Cisco、Google、IBMなどの次の10社は、市場のさらに26%を占めています。この10社のうち、最も成長率の高いベンダーは、Google、ServiceNow、およびWorkdayとなっています。

SaaSの市場はIaaSほどの高い成長率ではありませんが、高い成長を堅持していくことが見込まれています。

Enterprise SaaSの市場を形成するベンダのカテゴリは大きく3つに分類されます。

一つ目のカテゴリは、Microsoft、SAP、Oracle、IBMのように、SaaSベースの消費モデルに変換できる巨大なオンプレミスソフトウェア顧客を抱える事業者です。

二つ目のカテゴリは、クラウドネイティブの事業者で、Workday、Zendesk、ServiceNow、Atlassian、Splunkなどがあり、これらの企業の成長率は非常に高い傾向にあります。

三つ目のカテゴリは、グーグルとシスコなどで、グーグルのGスイートおよびシスコのコラボレーションアプリと複数のソフトウェアベンダーの買収を通じて、SaaS市場に影響を及ぼしています。

Comment(0)