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人工知能関連施策の予算要求の状況について(総務省・文科省編)

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政府は2016年9月29日、「人工知能技術戦略会議(第3回)」を開催し、各省庁から人工知能関連施策の予算要求の状況についての情報共有を行っていますので、その内容のまとめをご紹介したいと思います。

今回は総務省および文部科学省の取り組みを中心にご紹介します。

政府では、未来投資会議の下で人工知能関連施策の具体化に向けて、⼈⼯知能技術戦略会議を発足し、AI研究開発・イノベ-ション施策の3省連携を主導しています。

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出所:人工知能技術戦略会議(第3回) 2016.9.29

総務省の施策では、多様な経済分野でのビジネス創出に向けた『最先端AIデータテストベッド』の整備として、平成28年度補正予算要求額 22.0億円となっています。NICTが「多言語音声翻訳」「脳情報通信」等の研究開発を通じて蓄積してきた言語情報データ、脳情報モデル 等について、NICTの実証ネットワーク(JGN)を通じて全国規模で利用可能とし研究開発と実証を加速する『最 先端AIデータテストベッド』を構築することが主な取り組みとなっています。

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出所:人工知能技術戦略会議(第3回) 2016.9.29

次世代⼈⼯知能技術の研究開発として、平成29年度概算要求額 12.0億円(新規)となっています。少数データ、無作為データからリアルタイムに取捨選択し、複数の人工知能と 連携することでダイナミックに自己成長すること等を可能とする次世代人工知能技術の実現に向けた研究開発を推進などが主な取り組みとなっています。

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出所:人工知能技術戦略会議(第3回) 2016.9.29

「IoT/BD/AI情報通信プラットフォーム」社会実装推進事業では、平成29年度概算要求額 12.0億円(新規)となっています。産学官のオープンイノベーションによる先進的利活用モデルの開発や国際標準化を推進し、新たな価値創出基盤となる「IoT/BD/AI情報通信プラットフォーム」の構築と社会実装を推進などが主な取り組みとなっています。

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出所:人工知能技術戦略会議(第3回) 2016.9.29

文部科学省では、⼈⼯知能/ビッグデータ/IoT/サイバーセキュリティ統合プロジェクトであるAIP(Advanced Integrated Intelligence Platform Project)の推進のため、平成29年度概算要求額 96億円(54.5億円)となっています。

理化学研究所の革新知能統合研究センターが拠点となり、世界をリードする革新的人工知能基盤技術を構築し、総務省・経済産業省等、データプラットフォーム拠点、COI拠点等との連携により、サイエンスや実社会などの幅広い"出口"に向けた応用研究を推進していくとしています。

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出所:人工知能技術戦略会議(第3回) 2016.9.29

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