オルタナティブ・ブログ > 『ビジネス2.0』の視点 >

ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

利用用途に応じた適材適所のクラウド選択

»

システム更改時にクラウドを優先的に検討する「クラウドファースト」の流れが加速していますが、前提として、クラウドサービスに移行できるシステムとクラウドサービスに移行できないシステムの仕分けが必要となります。

たとえば、ユーザ利用数が少ない特定の業務系システムや、工場システムと一体となった生産系システムなどは、クラウドサービスへの移行は困難な場合が多く、オンプレミスシステムの残すケースも多くあります。 

また、仮想サーバー環境では、オンプレミスで動作していた業務アプリケーションがパフォーマンスの問題などで動作しないケースや、オンプレミスのライセンスをクラウドサービスへ移行できないといったライセンスの問題もあります。 パフォーマンスやライセンスの問題に対応するため、仮想サーバー環境ではなく、コロケーションやホステッドプライベートなどによる個別に物理サーバーによるシステム環境を構築するといったケースもあります。

クラウドサービス上で、業務アプリケーションが適正に動作するかを事前に確認できるよう、業務アプリケーションをオンプレミスからクラウドへマイグレーションする際の事業者による実装までを含むベストプラクティスを展開・共有化する動きもあります。 

クラウドサービスへの移行が進むことで、オンプレミスシステムの業務アプリケーションをクラウドサービスへも移行できる状態でライセンスを提供するBYOL(Bring Your Own License)の流れも進んでいます。今後、BYOLやクラウドでの利用を前提とした業務アプリケーションの増加により、クラウドサービス上で業務アプリケーションを動かすクラウドネイティブを前提とした情報システム設計と構築が進んでいく動きがみられます。 ユーザ企業は、利用用途にあわせて、自社のオンプレミスシステムに残すシステムと、適材適所で最適なクラウドサービスを選択が重要となるでしょう。

cloud1.jpg

Comment(0)