ブログとツイッターで自分を仕分けする
昨日の「ブログやツイッターをセルフマネジメントツールとして考える」に続き、仕分けの視点でブログとツイッターの自分なりの活用について整理してみたいと思います。
まず、ブログです。
私が3年以上前に、ブログのタイトルを「『ビジネス2.0』の視点」とつけた理由は、当時Web2.0がコンシューマITの分野で注目されており、産消逆転と言われるように、エンタープライズの分野においてWeb2.0の流れが進むのではないかという期待もあり、自分なりに「エンタープライズ2.0」の分野を研究し、ブログでも多くのテーマとしてとりあげてきました。当時は、「2.0の視点」を重視し「地域2.0」や「教育2.0」など、ソーシャルメディアの分野を組み合わせたテーマが多くを占めていたと思います。
時代の流れとともに、とりあげるテーマは変化してきています。「エンタープライズ2.0」を研究していたものの、自分の業務と直結するものではありませんでした。自分の業務や置かれている立場を自分なりに整理し、「エンタープライズ2.0」の次のテーマとして「情報通信政策」や「クラウドコンピューティング」に軸足を移しました。
ブログの中で「クラウドコンピューティング」をとりあげた時期は、2008年5月ごろで、当時は、「クラウドコンピューティング」というキーワードはほとんど注目をされていなかったと思います。注目されていない時期にテーマとして取り上げることは、非常に重要だと考えています。失敗することも多々ありますが、先行者利益を得ることができます。私が「クラウド・ビジネス入門」を上梓できたのも、その時期はまだクラウドをとりあげる人が少なく、必然的に依頼を受けやすくなるということができたのではないかと思っています。
その他にもこの時期に「地域ツイッター」についてもとりあげていました。現在では地域活性化のツールとして、注目されていますがが、当時は、注目されることもほとんどなく、半信半疑でブログを書いていました。今では、複数の新聞社などから「地域ツイッターと地域活性化」について取材を受けたり、講演依頼を受けるようになっています。
重要なのは、普段からアンテナを高くし、常に先行して時代の流れについていく姿勢が重要だと考えています。対応が後手後手に回れば、ビジネスと同様に、それだけ、先行者利益を得ることは難しくなります。自分が発信できる領域を早めに仕分けし、情報発信し、市場との会話を心がけることが重要だと考えています。
毎日のブログの更新は、ほぼ同じトーンで書いていますが、頭の中ですらすら書ける内容と、時間をかけて調べないと書けない内容があります。そのプロセスの中で「自分が得意とする領域」と、「重要だけど自分が得意ではない領域」の整理をすることができます。この整理、つまり、自分の領域の仕分けをすることによって、自分の弱みと強みの見える化ができていくのではないかと感じています。自分の専門領域を作るのは、もちろん普段の業務の中で作り出すことは理想ですが、ブログのように日々、市場に対して発信をして、「専門分野」として積み上げていくアプローチも重要ではないかと考えています。
一方、ツイッターの場合はどうでしょうか。私は、ツイッターは「人間性を表現するツール」と、「ブログの補完ツール」であると考えています。ツイッターは気軽がゆえに、今いる空間の中で感じていることを気軽につぶやけることができます。つまり、人間性がかなりの部分、出てしまうツールであると考えています。一方、ブログの場合はかなり理性が働いているように思います。ツイッターの場合は、自分が今何を考えて何をしようとしているか、これから何をしようとしているか、といったように、自分の思考回路を仕分けするツールとして役立つのではないかと考えています。
ブログは、「自分の専門分野の仕分け」、そして、ツイッターは、「自分の思考の仕分け」ができるツールではないかと感じているところです。