スマート・ユビキタスネット社会実現戦略
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総務省が昨年10月から「ICTビジョン懇談会」で完全デジタル時代」を迎える2011年以降を展望する総合的なICT政策のビジョンの検討を進めてきていました。6月5日に「スマート・ユビキタスネット社会実現戦略」という報告書を公表しました。
2015年頃を念頭に置いたビジョンで、全ての国民がICTを安心して利用でき、その恩恵を享受することができるよう、遍在する(ubiquitous)ICTが普遍的(universal)に利用者に受け入れられる「より進化したユビキタスネット社会」と位置づけています。
「スマート・ユビキタスネット社会」の実現イメージとしては、
- 直観的かつ操作性の優れたインターフェースでICTが利活用できる利用者本位(usercentric)の環境
- 大量の情報が溢れている中にあって、一人ひとりに対して、適切な情報が、適切なタイミングで自動的に配信される環境
- 様々な機器の操作や移動等に関して適切な助けが受けられ、高齢になったり、身体等に障害があっても、誰もが安心して充実した生活を送ることができる環境
- 全国どこにいても、セキュリティやプライバシー等に関する不安を感じることなく、ネットワークを通じた社会参画ができ、新たなコミュニティや付加価値を創造できる環境
- ICTのハードウェアやソフトウェアを自ら所有するのではなく、ネットワークを介して「必要な時に必要な分」だけ、適切なコストで利用できる環境
等があげられています。ICTに技術がある程度成熟し、これまでの技術を生活やビジネス、そして地域活性化においてどう利活用していくかというのがテーマとして掲げられ、技術中心から人間中心のICT利活用に政策の方向性がシフトされているという印象をもっています。そして「必要な時に必要な分」だけといったクラウド環境の活用も重視されていくことでしょう。
本戦略については折を見て、また掘り下げていきたいと考えています。
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