クラウドの時代はネットワークもオンデマンドに
クラウドコンピューティングは、雲のあちら側にあるコンピューターリソースを必要な時に、端末関係なく必要な容量だけコンピュータリソースを使用するとい
うのが基本的な考え方かと思います。そして、クラウドコンピューティングの全体の潮流を見極めていくためには、端末やネットワークそのものについても理解
を深めていくことが重要であると考えています。
今回、NTTドコモからAndroidケータイの発売が予定され、BlackBerryや
WindowsMobile搭載のスマートフォンが登場し、日本市場においてスマートフォンの利用比率が特に企業を中心に普及が進むことが予想されます。
ネットワークについては、XGP(次世代PHS)やWiMAX、そしてLTE等モバイルブロードバンド化が進んでいくでしょう。
クラウドコンピューティングの恩恵を受けるには、どの端末を選び、どのようなネットワークを選び、そしてどのようなクラウドサービスを利用するか等、社内に適した各種サービスを組み合わせてクラウドサービスをデザインする能力が求められることになるでしょう。
ネットワークについては、クラウドサービスを利用するのはインターネットがベースとなっているですが、セキュリティや回線品質を求められるユーザではVPNやNGNなどの選択肢も考えられるでしょう。NTTコミュニケーションズは5月25日に、急なデータ増加にも柔軟に対応できる「バーストイーサアクセス」というサービスを提供することを発表し、SaaS・クラウドの時代に対応したサービスと位置づけています。
具体的には
①バースト10(e-VLAN/Arcstar IP-VPN)/10Mbps(ビジネスOCN)
・1Mbpsを確保し、10Mbpsまでバースト可能。
②バースト100(e-VLAN/Arcstar IP-VPN)/100Mbps(ビジネスOCN)
・10Mbpsを確保し、100Mbpsまでバースト可能。
という品目構成となっています。
クラウドの時代はSaaSやPaaS、そしてHaaS等がオンデマンドで利用できるようになり、サービスのランナップも豊富になってきています。モバイル端末も携帯向けのOSの競争が本格化し、多様化が進んでいます。これらの動きに対してネットワークも柔軟にネットワークリソースを提供するという流れが求め
られていくことになるでしょう。今後、さらにクラウド化の流れが進めば、クラウド時代のネットワークのあり方についてももう少し踏み込んだ議論がされてい
くのではないかと感じているところです。