社員の得意分野探しを手伝う会社
従業員がそれなりにいる会社に働いていると、通常は何年かで異動になります。これまでの仕事をさらに飛躍させるための異動。また、新たな分野に新しく挑戦させるための異動。サラリーマン人生の中で様々な経験を積んで自分自身の仕事のスタイルと築いていきます。
日経新聞(6月22日)の朝刊の一面の特集「働くニホン第5部 新しい仕事のかたち」という特集が組まれていました。内容のポイントは、自分の役割は自分でつかむよう努力し、そして職場がそれを後押しする仕組みが今の日本にとって重要だとしています。一部記事を抜粋してみましょう。
「私の役割はここにある」と思い、職場がそれを後押しするとき、人は自然を動き出す。(中略)人材を生かしきれないままでは成長維持は難しい。何を期待され、どう貢献できるのか。それぞれが問い直すことから新しい仕事の形が見えてくる。
ある「社員の得意分野探しを手伝う会社」という事例も紹介していました。勤務時間の1割を好きな仕事に使える制度が、社員の熱中度を高め会社を強くしている点を指摘しています。
同じようにグーグルも仕事の2割を現在している仕事以外の時間に割り当てることになっています。それにより様々な斬新なアイデアが生まれグーグルの新しいイノベーションへの原動力となっています。
与えられた仕事をこなすこと。それはそれでは重要な仕事だと認識しています。しかし、その中から新しいイノベーションは生まれてきません。社員一人ひとりが自分の仕事をしっかりとこなすとともに、広い視野で会社のことを考え取り組んでいく時間を創りだしていくことが大切であると感じています。
少子高齢化からはじまり、物価高騰や食糧危機、そして政治不安など、今社会は多くの社会問題や経済構造の問題に直面しています。また、労働への価値観の多様化により仕事のスタイル、考え方も大きく変化してきています。
その人の得意分野を探し、評価し、そして活躍する機会を与えることのできる会社。そんな会社がこれから伸びていくのではないかと最近感じているところです。